西暦2022年皐月蝶人狂言綺語&バガテル―そんな私のここだけの話第402回
ガンや重病に侵され、目前の死を直視している人々にとっては、世界のどこかの戦争や、この国の水難事故や、急激な円安と諸物価値上がりや、莫迦な左翼の壊滅などは、もはやどうでもよい話と映るだろう。5/1
「末期の目」で、自分とまわりを見つめ直したら、世界観が一変するだろうな。5/2
そんなに憲法を変えたいなら、まずは第1章からだ。5/3
「武器を携行せずにすむ生活など、およそ考えもつかぬほど、野蛮な国民」。彼らは平和よりも死の方がよいと思っている。他の国民は戦争よりも死の方がよいと考える。byパスカル「パンセ」。5/4
日本国憲法の危機。それは9条の前提である「前文」の危機ではないだろうか。かつて「前文」が想定していた現状認識が、その後の国際情勢と国民、政府双方の内部変化によって、大きく揺らいでいるようだ。5/5
「前文」は「日本国民は、(中略)政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意する」とあるが、既に政府は惨禍を起こす準備を開始しており、国民自身の決意自体も徐々に揺らぎ始めているようだ。5/6
正義の戦であれ、不義の戦であれ、そもそも戦さ自体が絶対的な悪なのだから、これを自らが惹き起こしてはいけないし、まして他人の戦に巻き込まれてはいけない。それが絶対平和主義をモットーとする永世中立の思想である。5/7
筑波学院とかいう大学職員のウクライナ問題「解説」があまりに酷いので、その代わりになんと本来は憲法違反で非合法の自衛隊情報員がしゃしゃり出て、もっともらしい御託を並べているのだが、とても専門家とは思えないレベルの噺なのだった。5/8
「殺られたら、殺り返せ」。戦さの原因は、結局これに尽きる。人間がどうにかして復讐の連鎖を超克しない限り、戦争は、いつでも、どこでも、何回でも、繰り返されるだろう。おのおのがた、手に手を取って、いざいざ恩讐の彼方へ!5/9
全国28府県で1万8千人の重度障害者が入所施設を求めて待機していると公凶放送がいうとったが、すぐに補正予算から支出して対応せよ。5/9
プーチンは歴史的にわが領土だからウクライナに侵攻したと言うたが、ニッポンチャチャチャも、胸を張って北方4島に「特別軍事作戦」をする権利がある、と言うてくれとる訳だ。5/10
「パターソン」という映画の終わり頃に、大阪からやって来たという「詩イノチ」のダサい商社マンが「あなたも詩を書くのですか?」と訊ねる。パターソンが照れくさいので「ノオ」と答えると、男が「エヘン」と空咳をするのだが、その空咳が好きだ。5/11
詩も歌も、心の奥底から湧き上がって来る思いの丈を書きとどめるものであり、いくら心の表層に浮遊し、点在している言葉をかき集めて編集加工しても、それは所詮は虚しい人工物にすぎない。5/12
公凶放送の「天気予報のオネイさん」の中で、おらっちが一等好きなのは、夜明け前から傘をさして登場する近藤奈央ちゃん。平野有海ちゃんも良かったけど、産休に入ってしまったのは残念ずら。5/13
大谷のホームランや二刀流しか眼中にない日本人は知らないだろうが、彼が所属する勝率6割3分3厘のロサンジェルス・エンジェルスは、つい先日、激しく追いあげてきた勝率6割5分6厘のヒューストン・アストロズに0.5差で抜かれ、とうとう首位を明け渡した。5/14
「沖縄本土復帰50年」というが、在日米軍基地の7割を沖縄に押し続けてきたのは、米国ではなく、他ならぬヤマトンチュウ政府とその背後に存在する民草そのものであることを、改めて認識しなければならない。5/15
世界を2分する国際的な紛争ついて、米欧、中露のいずれにも強く傾斜しないインドという国の、賢明というべきか、狡猾というべきかよく分からんが、てめえの国益にだけは忠実な政治外交政策を、ニッポン茶茶茶なんかはよく研究すべきだ。5/16
東京のど真ん中の空虚な中心地に、嘉手納基地とフクシマ原発を移転して据え付ければ、この国の政治も少しは変わるのではないだろうか。5/17
喰うや喰わずの民草を搾取して、核ミサイル開発に血道をあげていた金正恩が、突如「開国以来の大動乱!」と喚いて、柳の葉っぱの煎じ薬でコロナウイルスを退治しようとしている。バーロー!ザけんじゃないよ。5/18
「詩というのは、感動をこめた言語と言ったらいいでしょう。リズムを整えた言葉です。詩はそれ自体で完全な小さな世界です。独立して存在します。すぐれた詩は、詩人の全生命を表現するものです。詩人とはなにかを教えてくれます。」ウィリアム・カーロス・ウィリアムズ・沢崎順之助訳「パターソン」5/19
ほら、誰もが夢見ていた、いつでも、どこでも、好きなだけ、戦争が出来る、目も頭もクラクラするような、素敵な時代が、とうとうやってきたのだ、ぞお。5/20
パイレーツの4番に座っても、海賊にもなれず、打率1割6分5厘と、てんで打てない筒香選手。もう大リーグは無理だから、諦めて横浜大洋に戻ってこい。5/21
いまFMの「名演奏ライブラリー」でイタリアのソプラノ、レナータ・デバルディ特集をやっている。高音から低音までビロードのようになめらかな美音を出せる名歌手とは思うのだが、いかんせん最高音が出せないために、いつも無理矢理引っ張り上げるのが痛々しいずら。5/22
戦後の多くの日本人は、ハリウッド映画などでディープキスを目撃するまでは、ガラス越しの接吻がキスだと思っていたのよ。5/23
おととい初めてのホタルが3、4匹。きのう妻君が突然の激痛。きょう「死に水を取る」という言葉に惹かれます。5/24
散歩中のおくさんが「おたくの前の道路に、大きな蛇がいたわよ」と教えてくれたので、慌てて玄関前の水甕の中のメダカを確認したが、幸い8匹とも無事で良かったずら。5/25
結局立憲は自壊し、維新はもちろん、連合も国民も雪崩を打って与党に靡き、野党で残ったのは社民、共産、れいわ新撰組だけか。戦前より酷いファシズム国家じゃのう。5/26
「私はそういうタイプの人間なのよ。マッチ箱のわきについているザラザラしたやつみたいな存在なのよ。要するに。でもいいのよ。それでべつに。そういうの私とくに嫌いなわけじゃないもの。私、二流のマッチ棒よりは一流のマッチ箱の方が好きよ。」村上春樹「ノルウェイの森」より5/27
「ロシアよ、おまえはそもどこへ飛んで行くのか?答えてくれ。だが答えはない。鈴の音は絶妙の響きをふりまき、かき乱された空気は轟々と鳴って嵐を呼ぶ。地上のあらゆるものを尻目に疾走するその雄姿に、他の国民や国家は思わず道を譲って脇のほうからながし目でこれを見やるばかりで。」ゴーゴリ「死せる魂」中村融訳5/28
「あのね、セックス・シーンになるとね、まわりの人がみんなゴクンって唾を呑みこむ音が聞こえるの」と緑は言った。「そのゴクンっていう音が大好きなの、私。とても可愛くって」村上春樹「ノルウェイの森」より5/29
絶不調の大谷が珍しくホームランを連発しても、投壊で5連敗を喫し、絶好調の首位アストロズに3・5ゲーム差をつけられてしまったエンゼルス。大丈夫かいな?5/30
自公維新国民が大同団結した「令和大政翼賛会」の遣りたい放題に任せておいたら、国が滅びて、その死にかけの駄賃に、おめえさんも亡き者になるッちゅうことが、まだ分からねえのかよ。5/31
地球より重かったはずの人命も円安により15億円 蝶人