あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

谷川俊太郎作・会田里美絵「ぼく」を読んで

2022-06-29 10:55:37 | Weblog

照る日曇る日第1758回

 

ともだちがすきで、いちばんになりたかった、かねもちになりたかった「ぼく」が、突然自殺してしまう。

 

「なにもほしくなくなって」「「なぜかここにいたくなくなって」「ぼくはしんだ」「じぶんでしんだ」と何度もいうのだが、いったいなんで死ななければならなかったのかは、まったく語られず、誰も説明はしない。

 

添えられた絵がとても透き通っていて美しいので、だんだん死んだ「ぼく」がヒロイックでカッコイイ存在に見えてきてしまう。死を禁断視しないで、むしろ神聖視し、賛美しているようだが、それでいいのだろうか?

 

いったいなんのために世に送りだされたのか、いくらっ考えてもさっぱり分からない不可思議な絵本だ。

 

  意味も無い言葉をペラペラ誰彼が喋り続けるミヤネ屋番組 蝶人

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする