闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.2870~74
1)フランク・キャプラ監督の「群衆」
解雇寸前の新聞記者バーバラ・スタンウイックの脳内で生まれた、喰うに困ってクリスマスイヴに市庁舎から飛び降り自殺する架空の人物募集に応募したゲーリークーパーが、どういう風の浮き回しか、草の根運動の頂上に立って正義的策動に巻き込まれていく1941年の大力作。
2)バーナード・ローズ監督の「パガニーニ」
2013年の天才的ヴァイオリニストの嘘かほんとか分からない「伝記」映画。
実際に主演のデイヴィッド・ギャレットがストラデイバルウスを弾く。
3)フレッド・グリヴォワ監督の「15ミニッツ・ウォー」
ウクライナ出身のモデル&女優が主演する、アフリカのバスハイジャック事件の一部始終。
4)ジョセフ・フォン・スタンバーグ監督の「スペイン狂詩曲」
ピエール・ルイスの「女と人形」をドス・パソスの脚本、マレーネ・ディートリヒの主演で1935年に映画化。悪女に翻弄されるアホ馬鹿男の末路は哀れずら。
5)佐向大監督の「教悔師」
突然他界した大杉蓮が教悔師に扮してそれぞれに個性的な死刑囚の最後の日々に応接する姿を真に迫って活写する佐向選手の力量は名前に恥じず大したものだ。
この映画を見ていると、カンヌでなんたら賞をもらって欣喜雀躍している映画監督らの作品が能天気に見えてくるずら。
アノオ、アノオと間投詞のみ聞こえ何も頭に残らない解説者 蝶人