ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

天房 @東京・築地 (※移転)

2012年12月06日 | 東京都

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まだ普通で言うと朝早い7時台だが恐ろしいことになっている築地場内「寿司大」の大行列(約80名!)を横目に2軒隣りの「天房」へ。ごま油の香る江戸前天ぷらで、お目当てはやはり芝海老と穴子。天ぷらだけ頼んでビールで一杯やっちゃおうかと心揺らいだが、さすがに連日飲み過ぎているので丼をごはん少なめで注文。

食欲をそそる香りと音がして、しばらく経つと丼が到着。横にはお香々と冷奴が添えられている。いかだになって挙げられた芝海老はサクサクの食感で旨い。大ぶりの穴子は外はサクッ、中はふわっと言うことのない食感で、たれの味もしっかりめだが濃過ぎずいい塩梅。あっという間に平らげた。

朝から重いかなとは思ったがさほどではなく、もちろん後で胃もたれすることもない。贅沢な朝ごはんだった。季節のものをもっと色々追加注文したかったが自重し店を出る。(勘定は¥1,400)

ちなみに寿司大の最後尾の人は下手をすると4時間待ちくらいじゃないだろうか…恐ろしい。

↑ 市場に隣接する「波除神社(なみよけじんじゃ)」

天房

東京都中央区築地5-2-1 築地卸売市場6号館

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やまだや @東京・築地

2012年12月04日 | 東京都

もう何度も訪問している築地の居酒屋「やまだや」。人気の店なので予約が必須。この日も訪問時にはほぼ満席で、空いている席も予約者待ちの盛況。

こちらは酒、魚はもちろん、肉から野菜に至るまでこだわり抜いていて、そのこだわり精神が店主のみならず、働いている人全てに行き渡っている。従業員を連れて、ワイン造りの手伝いにいったり、酒造会社を訪ねたり、と力の入れようが凄い。だからどの店員さんに話かけても「おんじき」と書かれた日替わりメニュー内容をしっかり把握しているし、日本酒のラベルによって細かい温度の相談にのってくれたり、その酒に合うメニューのおすすめはもちろん、皿の中の品数の都合を聞いてくれたりもしてくれる。特に自分は日本酒が好きなので、ここの店のラインナップから好きになった銘柄も多い。「おんじき」に載っていない日本酒もどんどん出てくる。

定番のメニューも多いが、この日は今まで注文していないものを、と「活〆カワハギ(骨揚げ付)」、「セイコガニ」、「伊予水軍鶏の炭火焼き盛り合わせ」、「野菜いろいろ温サラダ」、「鯖と柿の和え物」「蒸しガキ海苔風味」などを値段は気にせず次々と注文。その後も好きに注文を続け、初めのビールはもちろん日本酒も都合5種類位。同行者は呑んだことないと焼酎も注文し、もちろん〆の土鍋ごはんもいただき、今宵も大満足!……と言いたいところだが…。

予約の時には喫煙かどうか訊かれなかったのだが、自分たちの案内されたテーブル席の両側にはすでにスモーカーが。それも「チェーン」と言っていい程のべつ幕なしに吸い続ける。満席なので席をどうのこうの言うのも何だと思ってしばし我慢し、やっとその人達が退店したと思ったら次に着席した新客も吸い始めた…。せっかくのこだわりの皿や酒も紫煙にまみれては旨さも半減。同行者も自分も非喫煙者だが、現在の喫煙者の立場にはかなり同情的な方なので食後の1本、2本位では何も言わないが…。みなさん、食べてる時も飲んでる時も四六時中吸い続けなきゃいけないかい?店主に言いたい。こんなにこだわった素晴しい店だもの、もう完全禁煙でいいんじゃないの?(勘定はひとり¥8,500程)

 

 

↑ 夜の「築地本願寺」(昭和9年・1938・建造)。国の重要文化財。昼見ても、夜見ても圧巻の異形。

 

やまだや

東京都中央区築地7-16-3クラウン築地 1F

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寿司大 @東京・築地 (※移転)

2012年11月26日 | 東京都

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定宿が東銀座なので宿泊中一度は早起きして必ず訪問する築地場内の鮨屋。数多ある築地市場近辺の鮨屋の中で再訪する価値があると思えたのは場内場外含めてここだけ。超がつく人気店だけに数時間待ちは当たり前。それを避けようとすると朝の一巡目に入るのが一番無難。でもそのためには朝4時半頃までには店の前に着いていないと難しい。もちろんまだ夜と同じで真っ暗。店の人によると最近は週末だと3時から並ぶらしい。この日も4時過ぎの時点で先頭じゃないところが凄い。

場内のどこでも見られる光景だが外国人の比率が高い。一時程の中国人の多さは無くなったように感じたが、この日も一巡目でお店に入った半分は外国の方。それでもその方達も一見じゃなかったりするので、この店の人気度を再認識させられる。宿泊6日中5日通った(!)というハワイのご夫婦も…。

築地では(実際良いかどうかは別として)鮮度を売りにする店がほとんど。ただ回転寿司に毛が生えた程度のレベルの店が多く、客引きなんかやっている店はまず期待出来ない。何度か通ってみると分かるが、下手な店に入る位なら15分歩いて銀座にいって名店のランチを食べたほうがよほどいい。ここ寿し大の場合、鮮度はもちろんだがしっかり仕事のしてあるいわゆる「江戸前鮨」という面もちゃんとあり、そのバランスが良い。

自分がこの店に行く場合、一番味わっているのは「ホスピタリティ」じゃないかと思う。基本的に好きな時間に食べられないし、長時間待ち覚悟だし、店は狭小だし、隣りに気をつかって肘も畳まなければいけないし、とどちらかというと悪い環境にも関わらず、常連でも一見でも温かく迎え、どんな客層の方がいても店全体を和ませる話術や態度で受け答えし、客を急がせず良い気持ちにして帰す、というおおよそ客商売として求められる全てが備わっているように思う。自分も客商売だけに学ぶ事が多い。とても真似出来ないけれど。

今回は大多数の人が頼む「旬魚おまかせセット」ではなく、ちょっと贅沢をして熱燗とつまみ(カワハギの肝巻き、白子など)と、お好みで握りを好きなように注文して店を出た。時間にして40分位。(勘定はお酒、つまみを含めて¥7,000程度)

この後の記事はこちらこちら

寿司大

東京都中央区築地5-2-1 築地卸売市場6号館

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なすび亭 @東京・恵比寿

2012年11月24日 | 東京都

同行者が恵比寿に居るのでここで和食をと思い、いくつかの候補の中から予約を入れてみる。恵比寿は知らないうちに和食(あるいは和食ダイニングとも言うべき店)の激戦区になっており、店主も若い人が多く、どの店も値打ちな値段(1万円以下)のコースを提供している。予約を入れてから知ったが、このお店もかなり有名で予約が取り難いお店だとか。店主もテレビ出演などで顔が売れているらしい。残念ながらあまりテレビを見ないのでよく知らない。某タイヤメーカーの料理店リストにも載った事があるとか(ただこの本って知名度の割に使えない)。

店は通りから中に入った路地裏にあるので少し分かりにくい。少しウロウロして到着。予約時に訊かれた訳ではないが、間仕切りされた準個室へ案内される。出来れば店主の手さばきが見られるカウンターがよかったな。

日本酒を注文し、頼んでおいたおまかせ6千円のコースの品が運ばれてくる。皿出しはゆっくりめ。和食とはいえ、ある程度インパクトのある味付けや食材の選択を想像していたが、それぞれの料理は節度ある味付けでとても良い。汁椀、刺身、揚げ物、焼物、そして土鍋の炊きこみご飯と、どれも価格以上のクオリティで充分満足出来た。お好みで頼めないのは残念だが、この値段でやるのは立派。最後の土鍋ご飯で量的にも充分なので(少食の方なら食べきれないかも)、ゆっくり呑みたい方、あるいは和食ひと通りは食べてみたいけれどあまりかしこまった店は…という方にはおすすめ出来ると思う。(支払いは2名で¥17,000程度)

なすび亭

東京都渋谷区恵比寿1-34-3

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新橋鶴八 @東京・新橋 (※閉店)

2012年11月21日 | 東京都

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柳橋美家古鮨系統の名店に予約して訪問。久しぶりに「ニュー新橋ビル」に入ったが、客引きありのアジア系マッサージの店が乱立して、以前にも増して低俗な(笑)雰囲気になっていた。そんな昭和にタイムスリップした雑居ビルの2階にポツンとある店はもちろん広くなく、カウンターには8人位座れるだろうか。以前は昼営業もあったが今はどうなんだろう。早い時間だったので先客はまだ2人。

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お通しは子柱。お酒を一本つけてもらい、つまみは小肌を切ってもらう。一人前だからかで見たような木の葉型の盛りつけではなかったけれど締め具合はとても好みで、もっとお酒が飲みたかったが、後の予定もあったのでぐっとこらえてお茶に切り換え、すぐ握りに。この店では通常2個づつだが、いろいろ食べたかったので1個づつにしてもらう。

正面の木札から自分の食べたいものだけ注文。赤身、小肌、鯖、細魚(2個)、蒸し鮑、煮蛤、茹で海老、ミル貝、穴子(2個)、玉子、かんぴょう巻などなど全て仕事のしてあるおいしい江戸前鮨。定石通り、細魚は串に巻いて皮焼きをしてくれるし、その場で茹でる海老も頭は炙ってもらえる。他にももっと頼んだと思うが立て続けに頼んだので思い出せない。「旨い鮨を食った!」という満足感。

これだけ好きに頼んで勘定は1枚とちょっとというんだから物凄く値打ち。隣町(銀座ですが)で頼んだらいくらになることやら。(支払いはお酒込みで¥12,000程度)

この後の記事はこちら

※平成30年3月末を以って閉店し、神保町「鶴八」のあった場所に移転

 

↑ 食後の散歩は歩いて「東京タワー」(昭和33年・1958・建造)へ。国の登録有形文化財。東京スカイツリーが出来ても東京タワーのライトアップにはやっぱり感動する。

 

新橋鶴八

東京都港区新橋2-16-1 ニュー新橋ビル 2F

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井のなか @東京・錦糸町

2012年11月17日 | 東京都

久しぶりに東京に行ったので食べた物をレポート。

錦糸町にあるこの店は前から「日本酒」へのこだわりで引っかかっていたので時間を作って訪問。カウンターもあるので一人でも問題なし。少し遅い時間から伺ったのでつまみは軽めに数品注文。酒は島根の「扶桑鶴」「竹鶴」をメインに置いて、その他にも様々な一升瓶が並んでいる。

まず酒器が珍しい。というのも「純米酒を極める」という著書を持つ故・上原浩氏の「酒は純米、燗ならなお良し」という言葉が杯に描かれている。本人に書いてもらったものだと思うが、自分自身もこの本を読んで日本酒に興味を持ったので、店主に尋ねると実際に付き合いがあって店にも来てもらったとの事。最近は厚ぼったい飲み口の陶製猪口が流行りでどの居酒屋でも選ばせてもらえるところはそんなものが多いが、自分は口を付ける部分が薄いガラスか白磁のものが好み。実際味の印象も大きく変わる。

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その杯に注いだ竹鶴は純米酒らしいボディがありつつも切れは良く、呑み飽きない印象。その後店主におすすめを尋ねたら次から次へと試飲させてくれる。それもお猪口に冷や(常温)と熱燗を並べてくれたりして、結局自分が頼んだ酒より試飲させてもらった酒の方が絶対多い(笑)。中にはかなりくせの強いものもあって、それはそれで試してみたかったが、自分の頼んだつまみが淡い味付けのものだったので、それに合うものをと言うとすぐに別のおすすめの酒を用意してくれた。

店は終始客で一杯。それも何度も足を運んでいるような人が多い。頼んだつまみは品数が少ないので評価は出来ないが、自分の頼んだつまみに合うものを店主に委ねる方法が一番いいだろう。たぶん店主もノッてくると思う。日本酒が好きなら是非おすすめ。

井のなか

東京都墨田区錦糸2-5-2

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