Sleepwalker / The Kinks (1977)
ディスコ・ミュージック華やかなりし頃、あるいはパンク・ロックがまさに世に出始めた頃、キンクス(The Kinks)が発表したアルバム。もうこれでボーナス曲入りのリマスターCDシリーズはほとんど揃ったのかな。アメリカで冷遇され、ロック・オペラにとりつかれた70年代前半を経て、アリスタ・レコードに移籍し、だんだんとアメリカでの人気が出てきた昇り調子の時期だ。楽曲も粒が揃っていて、小気味良いロック・アルバム。評論家筋にはあまり評価されていないようだが、チャートでもまぁまぁ健闘したようだ。
自分はこの時代のキンクスについては完全に後追いで、発売年とアルバムが未だに一致していないので偉そうなことは言えないが、これ以降の時期のキンクスのアルバムはどれもなかなかの力作。いわゆる大ヒットこそないものの、アメリカでのヒットという念願を果たしてメンバー達も充実していたに違いない(ただメンバー・チェンジは常態化していたようだ)。でも後追いの自分からしてみると、正直なぜこの時期のキンクスがそんなにアメリカでもてたのか分からない(後から好きになるんですけど)。アリーナを中心とする大会場でのライヴの成功が功を奏したとの事だが、分かり易いヒット曲がある訳でもないので前から不思議に思っている。中学生の時、この頃のライヴ映像(「Low Budget」だったかな)をテレビ番組で見たのを覚えているが、やはりピンとこなかったから、彼らのアルバムは随分と長い間、定番の2~3枚購入止まりだった。
オークションにて購入(¥877)