老舗店舗めぐりが好きなので機会を失わないうちにちょっと前に行った店についても書いておこうと思う(すでに「かんだやぶそば」は今年2月に火災に遭い機会を失った)。
神田連雀町(現・須田町)にある創業明治17年の「神田まつや」。戦災を免れたこの付近は建物を見て廻るだけでも楽しい。様々なメディアに取り上げられる名店だけにいつも混んでいて、週末になると店前に行列があることもしばしば。通し営業だが外れた時間でも客は多い。さすがに並んでまでという時に以前なら近くの「かんだやぶそば」が大箱だったのですぐに行けたのだが2月の火事で無くなってしまった…。
↓ 以前に撮った写真だけでも…(焼失前のかんだやぶそばとお店の名刺)
まつやは店に向かって右側の引戸から入って左側から出る。でも扉には別に何も書いてなくて、自然とそうなったのだそう。いつもにぎわっているのでもちろん相席になる。格子の入った窓が大きく、通り側から入る明かりで店内はとても明るい。店の中は「ザ・蕎麦屋」といった風情。気取るところは全く無いが、やはり風格がある。客層は本当に様々で子供連れの家族から結構な人数のグループ、そして自分のような1人客などいろいろ。
ここの女性の給仕さんはいつも朗らかで、忙しくても丁寧に飄々とこなしているのに好感がもてる。慇懃無礼でないのがいい。本当なら蕎麦前を楽しみつつゆっくり古い建物を味わいたいところだが、自分の性格上、外に客が待っていたり、満員だと思うとなかなかそんな気分になれず、蕎麦を手繰って早々に退散ということになる。もっともっと試してみたい品書きがあるんだけれど…。近くの方がうらやましい。この日はもりそばをいただいた。(勘定は¥600)
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東京都千代田区神田須田町1-13
(まつや かんだまつや)