岐阜城にも近い伊奈波(いなば)神社参道に店を構える洋食屋。創業明治40年と言う老舗だ。この日は初めに行く予定だった同じ岐阜市内の老舗洋食屋「三河亭」が残念ながら一時休業となっていた(2月からとの事)。という訳で、なんならハシゴをしようと思っていたこの店に初めて訪問することになった。駐車場がどこかにあるのか分からなかったが、バイクだったので店先に留めさせてもらう。
店は新しい建物なので古い建物を見るのが好きな自分には風情が感じられないのが残念。日曜だったが、中に入ると参拝で来ただろう家族や熟年のカップルが楽しそうに食事をしていた。メニューを見せてもらってとても迷ったのだがハヤシライスを注文。注文してからじっくりメニューを眺めていると他にも試してみたいメニューがたくさんある。三河亭で食べようと思っていた「高等ライス」がここにもあった。
席から厨房の様子をうかがい知ることは出来ない造りで、給仕は年輩の女性がひとりだった。ほどなくしてハヤシライスが登場。最近のデミグラスソースは焦げ茶色をした味の濃いものが主流だけれど、ここのソースは淡い茶色で玉ねぎの切りも大きめ。昔はこんなだったのかなと思わせるようなポテッとしたタイプのソース。飛騨牛の端肉を使ったという肉はさすがに柔らかでしっかりソースに馴染んでいる。ソースの量はちょっと少なめで、盛ってあるごはんの量も少ないので、ごはんの上にソースが乗っかったような感じ。玉ねぎの食感は少し気になるところがあったが、あっという間に完食。次はフライ物でいこうか、それとも前の席の方が食べていた飛騨牛のビーフステーキにしようか…。
岐阜県岐阜市伊奈波通1-65