愛知県を中心に何故かこの地方だけで愛される生ケーキがある。「パリジャン」「ファンシー」「ピレーネ」「アントルメ」「マロン」「ポワロン」等、様々な名称で呼ばれているが、元を辿ると同じ菓子職人に行き着くのだとか(※)。
※かつて一宮にあった「ボンボヌール」の工場長が開発したケーキで、独立して蟹江町「パリジャン」を開店し、現在東海地方に散らばる弟子筋等の店で様々な商品名で受け継がれているとの事です。
そんな愛知特有の菓子を売る店が北区・味鋺(あじま)にもある。真夏のように日差しが強く暑いある日に寄ったのは「喜代雀」(喜の表記は七三つ)。地図アプリでは「喜代雀西店」と表記されたので以前は他にも店があったのかな。店名から和菓子のみと思いきや、表の壁には”パティスリー”ともあって洋菓子も扱っている。隣の駐車場に車を停めて中へ。ガラスショーケースの中には様々な和菓子、洋菓子が並んでいる。件の洋菓子はこちらでは「ボン」と呼ばれている。この日はクーラーボックスを車に載せるのを忘れたが、まだ用事があるので自宅までの持ち帰りは出来なさそう。なので自分の分だけの「ボン」ひとつと、少し保ちそうな「レモンケーキ」をひとつ買って店を後にした。
近くのコンビニに寄って、アイスコーヒーを購入。自分は普段あまりコンビニに立ち寄らないので(各地のスーパーにはよく立ち寄る)、店頭で淹れるアイスコーヒーもあまり買ったことが無いのだが、その場で機械が挽いて淹れるアイスコーヒー、旨いんだねェ。これ飲んだら缶コーヒーは飲めないし、その辺の喫茶店は勝てないナ(町の喫茶店ではアイスコーヒーは普通に業務用パックを使う店が多く、その場で淹れて冷やす店は多くない)。感心。それはさておき、車に戻って「ボン」の封を開ける。寝そべったピエロが玉を操るイラストが素敵。下手に持つと指が刺さってしまいそうなくらいフワッフワのスポンジ生地の四隅が内側に畳まれ、たっぷりの生クリームが包まれている。生クリームが軽めなのも他の店と変わらず。もちろんブラインドで並べられたら絶対店名を当てられない自信があるくらいどれもそっくり(分かるのはボンボンの「マロン」くらいか)。旨かった。(勘定は¥280)
御菓子司 㐂代雀 (喜代雀)
愛知県名古屋市北区西味鋺3-123-2
( 名古屋 なごや 味鋺 あじま きよすずめ パティスリー 喜代雀西店 洋菓子 ケーキ 和菓子 パリジャン )