ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Two Steps From The Move / Hanoi Rocks

2020年03月01日 | ハードロック・へヴィーメタル

Two Steps From The Move / Hanoi Rocks (1984)

高校生の頃、同級生のハットリ君に教えてもらったハノイ・ロックス(Hanoi Rocks)。フィンランド出身で70年代のハードロックはもちろん、オリジナル・パンクからも影響を受けていたバンド。これは彼らがメジャーのCBSと契約して発表した4枚目のオリジナル・アルバム。とうとうこのアルバムで全米に進出し大ブレイクへという矢先にメンバーが事故死し、結果的に最後のアルバムになってしまった不運の作品。調べるまで知らなかったがプロデュースは、アリス・クーパー(Alice Cooper)、ルーリード(Lou Reed)、キッス(Kiss)などで有名なあのボブ・エズリン(Bob Ezrin)。彼はシアトリカルな音像を得意とするだけに、何となく意外な人選。

初っ端のC.C.R.のカヴァー「Up Around The Bend」がゴキゲンだ。オリジナルの泥臭さは消え、やんちゃな感じに仕上がっているが、それがハノイ・ロックスのイメージとピッタリ。オリジナルに勝るとも劣らない名カヴァーだ(言い過ぎ?)。プロデュースのせいなのか本人達の意向かどうかは分からないが、アルバム全体にそれまでと比べてどっしりとした感じがある。演奏や歌は相変わらず上手くないが、それでも以前の粗削りなアルバムよりは随分とまとまりが良くなったし、コーラス・ワークも煌びやかに。でも彼らの場合、その下手さがバンドの価値を貶めているかというとそうではなく、ストゥージズ(Stooges)やドールズ(New York Dolls)と同じで「ま、関係無いヨ」と思わせる魅力がある。バンドの歴史はここで1度プツンと切れてしまったが、この後バンド活動を続けていたらどんな音楽を作っただろうか。

中古店にて購入(¥324)

  • CD (1990/10/25)
  • Disc : 1
  • Format: Import
  • Label : Sony

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