ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Sleepwalker / The Kinks

2013年08月16日 | クラシック・ロック

Kinks_877

Sleepwalker / The Kinks (1977)

ディスコ・ミュージック華やかなりし頃、あるいはパンク・ロックがまさに世に出始めた頃、キンクス(The Kinks)が発表したアルバム。もうこれでボーナス曲入りのリマスターCDシリーズはほとんど揃ったのかな。アメリカで冷遇され、ロック・オペラにとりつかれた70年代前半を経て、アリスタ・レコードに移籍し、だんだんとアメリカでの人気が出てきた昇り調子の時期だ。楽曲も粒が揃っていて、小気味良いロック・アルバム。評論家筋にはあまり評価されていないようだが、チャートでもまぁまぁ健闘したようだ。

自分はこの時代のキンクスについては完全に後追いで、発売年とアルバムが未だに一致していないので偉そうなことは言えないが、これ以降の時期のキンクスのアルバムはどれもなかなかの力作。いわゆる大ヒットこそないものの、アメリカでのヒットという念願を果たしてメンバー達も充実していたに違いない(ただメンバー・チェンジは常態化していたようだ)。でも後追いの自分からしてみると、正直なぜこの時期のキンクスがそんなにアメリカでもてたのか分からない(後から好きになるんですけど)。アリーナを中心とする大会場でのライヴの成功が功を奏したとの事だが、分かり易いヒット曲がある訳でもないので前から不思議に思っている。中学生の時、この頃のライヴ映像(「Low Budget」だったかな)をテレビ番組で見たのを覚えているが、やはりピンとこなかったから、彼らのアルバムは随分と長い間、定番の2~3枚購入止まりだった。

オークションにて購入(¥877)

  • CD (1998/11/24)
  • Disc: 1
  • Format: Original recording remastered, Import
  • Label: Velvel Records
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    エアロスミス @名古屋・日本ガイシホール

    2013年08月12日 | ライヴ(日本公演)

    Dsc_0133

    エアロスミス (8月11日・名古屋 日本ガイシホール)

    エアロスミス2年ぶりThe Global Warming World Tourでの来日公演。初日は関東で「AEROSONIC」と題してB'zとの共演。B'zのファンには悪いが、名古屋がそれじゃなくて本当良かった…。それにしてもそれ一回だけっていうのは関東のファンにとってはちょっと可哀相。完全にこの日がツアー初日という感じ。

    正直今回は行こうかどうか迷った。というのも2011年12月以来という短いインターバルだし、アメリカやアジアのツアーではセットリストも大してその頃と変わらず、ニューアルバムの発売もあったが、アルバムからの曲をほとんど演っていないこともあり、新鮮味がなさそうだった。ま、でも彼らも年齢的に難しくなってくるし、特にベースのトム・ハミルトン(Tom Hamilton)は病気もあり、これからツアーは厳しくなるんじゃないか、という思いがあったので、公演の1週間前に思い直してチケットをゲット。15,000円のプレミアムS席14列目というなかなか良い席だった。

    この日は全国的に猛暑。もちろん一部では名古屋の暑さは別物と言われている位なので本当に暑い。会場に着いてみると予定時間に開場しておらず、入場に長蛇の列。もうこんな暑い日はペットボトルの持ち込みくらい許したらどうだろうか。やっと入場してみると休日ということもあってか結構な客入り。

    イントロのあと公演開始。おー、肉眼で見るスティーヴン(Steven Tylor)とジョー(Joe Perry)はやっぱり目茶苦茶かっこいい(前回はスタンド席だった)。特にジョーは男でも惚れてしまうよ。彼を見ると顔といい、佇まいといい、「科学忍者隊ガッチャマン」のコンドルのジョーを思い出すのは自分だけか。心配だったトムは思いのほか元気そうだったが、姿はやはり…。ステージの基本レイアウトは前回公演と変わらず。スティーヴンは高い音域が続く時はサポートと分けあう事が多いが、結構声も出ていて、ここぞというところではしっかりシャウトして絶好調と言ってよさそう。6曲目までは予想通りの展開だった。

    ジョーがヴォーカルを取る時になって、予想していたのは過去のセットリストから九分九厘「Stop Messin' Around」だったが、「Combination」で来た。おっ?と思うと次からサプライズが! ジョーのMCが入り、「大事な友人Nobuの誕生日だから、ここ何年も演っていない曲を5曲…」とステージに彼を呼んでケーキと共にお祝いした後、怒涛のレア曲連発。もう最初の「Let The Music Do The Talking(邦題:熱く語れ!」で感涙。その後もあっと驚くような夢の選曲。これを日本だけで演ってくれるあたり、彼らの日本への特別な思いが伝わってくる。自分はNobu氏がどんな人なのか知らないが、ステージに呼んでもらって、特別な選曲を用意してもらい、メンバー(特にジョー)の満面の笑顔を貰えるなんて、同じ日本人として本当に誇らしい。正直、そのレア5曲は本当に突然用意されたものだったのか、スティーヴンとヴォーカル・サポートをしていたキーボード奏者との間で分担?で揉めたり、終わり方がグダグダだったりと演奏的には大したことなかったかもしれないが、いやぁ、イイもの見せてもらった。

    <セットリスト>
    01. Draw The Line
    02. Love In An Elevator
    03. Oh Yeah
    04. Jaded
    05. Cryin'
    06. Last Child
    07. Combination
    - Happy Birthday Nobu -
    08. Let The Music Do The Talking (2004年以来)
    09. Kings And Queens (2010年以来)
    10. Beyond Beautiful (2002年以来)
    11. Full Circle (1999年以来)
    12. F.I.N.E. (2002年以来)
    13. I Don't Want To Miss A Thing
    14. No More No More
    15. Come Together
    16. Mother Popcorn
    17.Walk This Way

    ---Encore---

    18. Dream On
    19. Sweet Emotion

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    The Doors Original Soundtrack Recording

    2013年08月10日 | サウンドトラック

    Doors_291

    The Doors Original Soundtrack Recording (1991)

    オリバー・ストーン(Oliver Stone)監督の問題作「ドアーズ」のサントラ盤。何が問題かというと、その内容やプロダクションを残ったオリジナル・メンバーからケチョンケチョンに貶され、評論家筋の評価も良くなかったから。ドアーズという素材が、音楽好きならまだしも一般映画となって認知されるほどのものではなかった事もあり、一般の評価は様々だったが、概して音楽関係(雑誌、評論、ファン他)からは低い評価しか受けていない印象だ。

    自分は映画を見て、ジム・モリソン(Jim Morrison)を演じたヴァル・キルマー(Val Kilmer)の熱演にビックリしたが、パメラ役のメグ・ライアン(Meg Ryan)はいまいちだった覚えがある。映画の最後の方になるとヴァル・キルマーがどんどんジムとして違和感が無くなっていったのに対してメグ・ライアンのパメラはいつまでたってもメグ・ライアンのままだった。ま、パメラの動く姿を見た事があるのかと言われると困るが…。細かい史実をどう表現していたかはあまり覚えていないが、アンディ・ウォーホル(Andy Worhol)と(無理やり)少し絡ませたところはちょっと違和感があったかな。実際に逢った(だろう)エピソードがあったかどうかどうかは別として。

    サントラとしてはドアーズの代表曲の他にヴェルベット・アンダーグラウンド(The Velvet Underground)の1曲+α。可もなし不可もなし、っていうところか。ドアーズの珍しい曲順のベストと考えればこんなもん。

    オークションにて購入(¥291)

  • CD (1991/3/5)
  • Disc: 1
  • Format: Soundtrack, Import
  • Label: Wea Int'l
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    サンボマスターは君に語りかける / サンボマスター

    2013年08月09日 | ロック(日本)

    Sambo_300

    サンボマスターは君に語りかける / サンボマスター (2005)

    サンボマスターを最初に見たのはいつだったか。確かテレビでの特集で最近話題のバンドとして紹介されていたのを見たのだと思う。もちろんテレビで紹介されていたくらいだから、随分遅いのだろうが、お世辞にもかっこいいとは言えない3人の若者が、お世辞にも(当時)流行っているとは言い難い熱い叫びをどストレートに歌っているのが印象的だった。へー、こんな奴もいるのかとちょっと嬉しくなった。世間で言う「Jポップ」とやらはアーティストとは名ばかりの、裏方職人に作られた音楽をやっている軟弱な、流行りもの狙いばっかりで、聴くに値するバンドは本当に少なくなってしまったと思っていたのでとても気になった。

    その後音源を手に入れる機会があり、愛聴とまではいかないかもしれないが、けっこう頻繁に聴いているうちにNHKでも特集されるような注目バンドとなっていった。このアルバムが彼らの歴史のどこに位置するアルバムなのかも知らないし、ヴォーカルの子の名前も未だに覚えていないが、どこか女々しい所も感じさせる叫びを馬鹿正直に熱く歌う彼らは、凡百の変な抑揚で歌うヴィジュアル・バンドや、小奇麗でオシャレなバンドよりは説得力があった。このアルバムでは意外にもソウル・ミュージック的下地をも垣間見る事が出来る。もちろん容姿とのギャップがあるからこそ注目されたという一面もあるのは間違いないが、3ピース・バンドならではの力強いシンプルさが歳いった自分には結構まぶしかったのだった。

    中古店にて購入(¥300)

  • CD (2005/3/24)
  • Disc: 1
  • Label: ソニーレコード
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    World Gone Wrong / Bob Dylan

    2013年08月08日 | クラシック・ロック

    Dylan_388

    World Gone Wrong / Bob Dylan (1993)

    アルバム・ジャケットには頓着しない(としか思えない)ディラン(Bob Dylan)のアルバムで、このアルバムのジャケットは好きだな。ジャケット写真はビデオ撮影のセッションで撮られたようで、PV「Blood In My Eyes」で見る事が出来る。山高帽を被り、革手袋に杖という姿のディランが、街で気さくにサインに応じる姿がモノクロで捉えられている。実際にはある時期から彼からはサインを簡単に貰えないんだとか。サインが売られるようになってから、ファンであっても簡単に応じてくれないとのレポートを読んだ事がある。来日時だったか、駅かどこかでサインをせがむファンに向かって淡々とサインしない理由を繰り返し述べて拒否し続けたんだとか。

    シンプルなギターとハーモニカの演奏に、淡々と歌われるディランの枯れた声が印象的なアルバム。前作と同様にアコースティックでのカヴァーで、この頃から以前のような変な抑揚が無くなり、歳をとったなりの彼の声の魅力が味わえるようになってくる。発売当時は安易な企画だとか、作曲意欲が無くなっただとか、賛否で言うと「否」の方がやや強かった覚えがある。ただ、この頃からディランは達観したというか、別の次元へ行ったというか、やりたい事を淡々とやるといった雰囲気を発していたので、まさにこの頃はカヴァーにハマっていただけなのかもしれない。自分はこの雰囲気、かなり好きです。ロックじゃなくてもディランはかっこいい。

    中古店にて購入(¥388)

  • CD (2008/4/29)
  • Disc: 1
  • Format: Import
  • Label: Sbme Special Mkts
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    手打ちそば処 淡淡 @岐阜県岐阜市

    2013年08月07日 | 岐阜県(岐阜)

    住宅街の中の大変分かり難い場所にある蕎麦屋。駐車場はあるにはあるが店前の本当に狭小な場所に2台、ないしはぎりぎり3台。どちらにせよ店舗前の道路も狭いので、運転の苦手な方は引き返すかも…。自分が訪問した時は先客があって店前の駐車場に停められなかったので帰ろうかどうしようか迷っていたら、向かいの家から人が出てきて、ここに停めろ、と宅の前を指し示す。「えぇー、いくらなんでも…」と躊躇していると、どうもお店のご親類の方のよう。昼時なんてみんなどうやって車を停めているんだろう? 郊外なのでどこかから歩いてくるような場所ではないし…。

    店の中は小さなカウンターと座敷。店の意匠やメニュー、そしてHPからいっても大変こだわりがあるように見受けられる。近くにあったら通っていろいろ試してみたいが、とりあえずざるとそばがきを味わうことの出来る「原点づくし」というメニューを選んでみた。

    厨房は見る事ができないので主人はどんな方か分からないが、まず「文庫蕎麦」(由来不明)と名付けられた二盛りのざるそばが、これまた家族の方(と思われる)によって運ばれてくる。いただいてみると少し独特の風味。蕎麦の香りというよりは茹で上げた後の洗いが弱いかんじ。ぬめりとは言わないが、少し酸味が鼻腔と舌に残る。その為つゆの風味も感じづらい。追加して頼んだそばがきは湯付きで出てきた。こちらのほうがしっかり蕎麦の風味が味わえる。もう少しコンディションの良い蕎麦を食べてみないと…。

    この店に限らず蕎麦の前に「そば茶」が出てくる事が多いが、その独特な風味が蕎麦を食べる時には合わない、と思うのは自分だけかな。

    この後の記事はこちら

     

    手打ちそば処 淡淡 (たんたん)

    岐阜県岐阜市南鶉3丁目305番地

     

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    Stooges Jukebox (MOJO Magazine) / Various Artists

    2013年08月06日 | 雑誌付録CD

    Stooges

    Stooges Jukebox (MOJO Magazine) / Various Artists (2007)

    洋音楽誌「MOJO」の2007年4月号付録。副題が「Compiled Exclusively For MOJO By Iggy Pop」と言う事で、イギー・ポップ(Iggy Pop)がこの雑誌の為に選曲した編集盤。彼の出自でもあるガレージ・ロック、ルーツでもあるブルース、R&Bなどしばしば影響を口にする音楽が勢揃い。

    中でもラモーンズ(Ramones)もカヴァーした1や50年代のクールなロック・インストの5や7がかっこいい。きっと若かりしJames Osterberg君はラジオにかじりついていたんだろうな。全体を聴いてみて、多くの曲に共通して言えることだが、ギターのエッジが立っている曲が多い。ストゥージズ(The Stooges)のハードなギターのルーツはやっぱり彼の趣向なんだろう。

    ブルースやR&Bの面々はまぁ順当な選曲と言えるが、同年代からザッパ(Frank Zappa)やMC5、そしてラップの元祖とも言える、パーカッションをバックにアジる13を選んでいるのも面白い。JB(James Brown)やシナトラ(Frank Sinatra)が選曲されていないのが意外だったな。

    01  The Trashmen - Surfin' Bird
    02  Little Richard - Tutti Frutti
    03  Jerry Lee Lewis - Breathless
    04  Eddie Cochran - Cotton Picker
    05  The Fabulous Wailers - Tall Cool One
    06  Dennis Coffey - Scorpio
    07  Link Wray - Rumble
    08  Howlin' Wolf - Moanin' at Midnight
    09  Junior Kimbrough and the Soul Blues Boys - Crawling King Snake
    10  John Lee Hooker - Drug Store Woman 
    11  Bo Diddley - Say Man
    12  The Mothers of Invention - Help, I'm a Rock
    13  The Last Poets - Run Nigger
    14  Cannibal & The Headhunters - Land of 1000 Dances
    15  MC5 - Looking at You

    オークションにて購入(¥136)

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