CPCがあるので、今日はネクタイを締めて来た。
病理医というもの、週に何度も外来があるわけでもなく、患者さんと接することはほとんど無く、自然とネクタイをする必要がなくなる。
いつもそうだとなんだか気合いが抜けてしまうので、病院の大切な行事・・・とくに病理医にとっては・・・であるCPC(で、なおかつ私がプレゼンテーター)の時は、ネクタイを締めて出勤する。
ちなみにCPCというのはClinico-pathological conferenceの略で、臨床病理検討会と訳される。臨床医と病理医が合同で行う討論形式の症例検討会のことで、主に剖検をさせていただいた症例について検討をして、診断、治療について話し合う。症例によって担当科はいろいろ変わるが、病理はすべての科の患者さんの剖検にかかわるので、すごく大変である。
さて、そんなわけで、気合いを入れてネクタイを締めて仕事をしていたのだが、昼過ぎ辺りから、首の周りが痛くなってきた。
以前にも、ネクタイを締めてきたときに首が回らなくなってしまった。
学会などでは平気なので、どうやら、”ネクタイをしたまま顕微鏡を覗く”という作業が良くないようだということに気がついた。
顕微鏡を覗くのに首を固定し、さらにネクタイで首を締めている、という状態が悪いのだろう。
思い出してみると、ネクタイをぴしっとしたまま病理診断をしていた先生は、私の教室の先輩では少なかったし、ネクタイをしていてもゆるめていたりとかだった。今では、ネクタイを締めて病理診断をしている病理医は私の後輩ではいないのではないだろうか。
というか、臨床医でもネクタイを締めている人は以前よりずいぶん減ったように思う。
結局、CPCの前に気分が悪くなっても困るので、ネクタイを外して、少しストレッチをして仕事に戻ったら、いつもどおりの仕事のペースに戻ることができた。
もちろん、その後のCPCではネクタイを締め直してプレゼンをした。
今日は、担当科の努力もあって、結構な盛況となり、50人くらい出席だった。ちゃんとした格好をしていてよかったと、自分では思う。