こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

人間は生まれながらにして役者だから

2013年02月05日 | 生き方について考える
やっていることと考えていることがまるきりバラバラであるということに悩んでしまったが、どうやら、悩む必要など無かったようだ。
なぜなら、人間は生まれながらにしてそのようにできているからだ。

というのも人間、生まれた瞬間に大きく息を吹い、そして泣く。
生きていく上で必要なものが供給されていれば泣く必要など無いのだが、とりあえず泣く。

自分がここに生まれたことをを周囲に知らしめ、やがて腹が減れば泣き、気持ち悪いことがあれば泣く。何のために泣いているかといえば、他者へのサインであり、自分が苦しい、悲しいといった、自分にとって危急のことがおきているということを”泣く”という行為で演じているということになる。

やがて、赤ん坊は笑うことを覚える。大人になって笑わない人がいるように、笑わなくても生きていられるのだが、とりあえず、あやすと笑うようになる。
笑えば、周囲の人間がかまってくれる。だんだんとその機会が増え、人は笑うこと、愛想を振りまくこと、というのを覚えていく。
平時であれば、人の笑顔を見て、嫌な気分がする人というのは少ない。

泣くこと、笑うこと、こういったことを人間はずいぶん早くから学び、演じる。
役者である。

役者であるからには、上手下手があるのは仕方ないが、それでも、最低限のことはできる。

涙を流すこと、声を立てて笑うこと。

人間は生まれながらにして役者である。
だから、心と裏腹なことを言ってしまうのだし、心にも無いことを言ってしまう

以前、自殺について考えた時、「あなたこそが主役だから」という記事を書いた。
期せずして、人間誰しもがそれぞれの人生という劇の中で主役を演じているということに気がついていたのに、いざ、自分(コロ健)のこととなった時、私が私の人生を演じている、ということに気がつかないでいた。

私は私で私の人生を生まれた時から演じている。
観客がいない時もあるかもしれないが、それでも、一番の客である自分自身だけはいることを忘れずにいれば、役者としては満足である。


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