こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

コロ健の長い1日・・・ボロボロの後日談

2013年05月11日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
1月の研究会でボロボロにされた発表の後日談。
今日が、その発表の本番の日だった。

鎌倉は朝から霧雨。落ち着いた気持ちで出かけた。
興味深いセッションが朝一番にあり、それを聴くため普段と同じような時間に出た。
横須賀線では、発表内容にあやふやなところがないか、原稿の最終チェック。
知ったかぶりは禁物である。

8時半には会場に入って、発表を聞く。
勉強である。
臨床系の学会なので、興味の対象が同じというだけだが、視点が違うと興味は倍化し、新しいアイデアが手に入る。
学会参加費は無駄ではなかった。

そんな発表をあちこちで聴いているうちに、私の発表時間が近づいてきた。
発表スライドのファイルはすでに預けてしまったので、今さら手直しはできない。
人気のあるセッションなので、発表者といえどもうっかりすると、席がなくなってしまうので、早めに会場に入った。

すでに、聴衆がいる。
あと30分もすると、この座席すべてが埋まる。毎年、300人近くが集まる。
プリントアウトしておいた原稿を見直して、強調したいところをチェックする。
「この疾患も研究が進み、疾患概念もよく知られるようになってきました」
というくだりがあり、これを「膾炙(かいしゃ)」という言葉を使って表現しようと思ったのだが、正しく使える自信が無くて止めた。
使い慣れない言葉を、カッコつけて使ったりしては何が起こるかわからない。

5演題あるうちのトップバッター。
会場を見まわすとすでに満員。立ち見で後ろの方は膨れ上がっている。
1月の予演会では立ち直れないほど叩かれた発表だったが、立て直して臨んだ今日の発表は大丈夫だったようで、無事終わった。

セッション終了後、座長の先生にお誉めいただいた。
それにしても、この5カ月はつらかった。
たまには、自分にご褒美をと、エキナカにあるお気に入りの食材屋さんで、チーズの盛り合わせを買った。

今夜ぐらいは祝杯を挙げても叱られないだろう。

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