こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

写真の撮り方

2013年05月21日 | 日々思うこと、考えること
私が尊敬している病理の先輩はみな顕微鏡写真を撮るのが上手だ。
最も尊敬している先生の写真など、額に飾っておきたいくらいだ。構図、ピントすべて完璧で、非の打ち所がないと勝手に思っている。
今度の病理学会でも講演があるようなので、写真を見るだけでもいいからお話を聞きにいこうかと思っている。
ほかの先生達も、皆上手であるが、まずはピント、次に構図、という感じである。
病理の標本は3、4μmの厚さである。その厚みの中、どの細胞に焦点を当てて、その細胞の核のどの厚さにピントを合わせるか、というところで写真を撮るタイミングが決まる。
だから、上手に撮れた写真というのはピントがあっていて、腫瘍細胞が画面から飛び出してくるように見えることすらある。
だが、構図はどうしても二の次になってしまうようだ。標本内には極小の汚れ、傷があり、それらはよほどのことが無い限り、よけることになる。
そうすると構図は若干甘くなるので、その辺りの兼ね合いを考える必要がある。

などというようなことに気をつけながら、日々、診断書に添付する写真を撮っている。

さて、このブログ、こんきも、の写真も記事とともに、日々撮ったものを載せている。
その時々の風景が残って、2、3年前の記事を読むと、季節感があって結構うれしい。ただ、朝の通勤時だと、都内に入ってからの写真を撮ることが多く、建物や人物が写り込んでしまわないように注意しなくてはいけない。
       

病理の写真にしても、ブログに使う写真にしても、それぞれ、一工夫して撮らないと、意味の無い、役に立たないものになってしまうことは同じだ。
ちなみに、私が最も尊敬している先生もブログをやっておられるが、そこにある写真ももちろん美しい。

にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ
医学 ブログランキングへ