こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

あなたの趣味は、と尋ねられ。

2013年05月17日 | 日々思うこと、考えること
先日の父の絵の個展、手伝いがてら開催中に二度ほど顔を出した。

父の古い知り合いの方には、「せがれのコロ健です」などと挨拶をする。
ひとしきり話したあと、よく尋ねられたのが、

「あなたも絵を描くのですか?」ということだった。

子供の頃、父に連れられてしょっちゅう絵を描きに出かけていたが、あまり好きになれなかった。並んで描いていると、父の絵を見た子供が、「こっちは上手だね」といって、そのあと、「こっちは下手」などと、残酷に正直な感想をいわれたりして、子供心に当たり前だと思いながらも嫌になってしまった。高校で美術部に入ったりもしたが、結局趣味にするほど好きにはなれなかった。
絵なんてものは、描くのが大好きな人間でないと、趣味にはできない。

絵に限らず、趣味というものはまずは好きでないといけない。

仕事以外に趣味として何かやっているものはないかと聞いてくる人もいる。
そこで、返答に困る。
「これといったものは」などと応えると、「そういうのが無いと、仕事をやめたあとつまらないですよ」などと言ってくる。大きなお世話とも言えないので、「そうですね、今からでも探した方がいいですね」と言ったようなことになる。

趣味というからには、ある程度年季が入っていてレベルもそれなりのものでないとならない。という、プレッシャーが私にはある。

小学生の頃、小学生男子の例に漏れず、切手収集を趣味としていたが、圧倒的に高価な切手を持っている奴とかがいて、かなわないということになって、だんだんつまらなくなってしまった。いまでも、当時の切手帳があり、時々めくってみることはあるが、趣味とはいえない。

鉄道関係のも、記念切符ブームがあって、いくつかの駅の切符を早朝から買いにいったが、それも、“本気で”集めている人間にはかなわないので、つまらなくなってやめた。

バスケットボールといっても、ここのところ足が痛くてほとんどできなくなっている。庭いじりは、結局のところ、妻のお手伝いといった程度であるし、すごく好きというわけではない。
料理も妻の方が上手なので、面白くない。バーベーキューなんて誰にでもできる。
読書といっても、趣味といえるほどの本の虫ではない。

同好の士と思って会話をしていても、どうしても相手より上に立とうとする人と関わることになる。そうすると、必ずつまらない思いにいたる。
オンリーワンであるにも関わらず、比べようとするのはどういう感覚なのだろうかわからない。
だが、そういう“やたらマジな人”につかまったら、あっさり敗北を認めて、その場から立ち去るのがいいと思う。

あとは・・・このブログか。
「何か趣味は無いんですか?」と聞かれた時に、「文章を書くのが好きなんです」と応えた。
「ああ、じゃあ、エッセイなんかいいじゃないですか」といわれ、「はあ、まあ」とか言ってその場は終わった。
推敲も十分していないような文章を毎日書き連ねていることを趣味といえるかどうかわからないが、聞かれた時には、趣味はブログです、と言っておこうと、それ以来思うようになった。

このブログにかける時間がたっぷり取れるようになったら、これまでの文章に手を入れて、リンクしているところを辿って私の生きた世界を立体的に俯瞰したいと思っている。

それまでの、ささやかな願いはあと1ヶ月ちょっとに迫った連続1,000日投稿で、これが達成できたら、誰かに聞かれたときの自慢のたねにしてもいいかと思っている。
できれば、“プロのブロガー”みたいな人には遭遇したくない。

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