こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

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外交上手な国とそうでない国

2018年05月01日 | 日本のこと、世界のこと

ここのところの北朝鮮をめぐる動き。世界中が、北朝鮮のペースに巻き込まれてしまった。北朝鮮は綿密な計画をもって、国際社会にデビューした。

北朝鮮からしてみたら、米ソで分断された国家の半分を一党独裁でやってきたが、政治体制が気にくわないからといって経済制裁を加えられて国家は窮乏。話し合いのテーブルについてもらおうとしてもそれすら叶わないでいた。ならば、核兵器を持って無理矢理でも対話のテーブルについてもらうしかない。そうした努力が実って世界中がこちらを向いてくれた。中国が保護してくれるというなら、米国に対抗する上で利用する手はない。韓国は選挙に利用しようとしているが、ここで融和政策にのったら、今度は我が国もノーベル賞がもらえるかもしれない(朝鮮半島問題で2度もノーベル賞が出るとはとても思えないのだが・・・、それじゃあマッチポンプではないか)。米国も中間選挙があるからちょうどいい。そして日本はとなるけれど、メリットはそれほどないので、後回し。まずは先の大戦の戦後補償からだ。北朝鮮だって慰安婦問題がある。徴用工の問題もある。それに、拉致問題の真相というか深層はわからないが、あまり触れて欲しくはないようだ。

全く、外交上手だ。

とにかく、おとなしくしていてくれさえすればいいから、核兵器だけは放棄してくれ。内政干渉になるようなことはしない。ということで、手打ちとなりそうな雲行きだ。北朝鮮から核兵器が完全に無くなって、朝鮮戦争が終戦となればこんなに嬉しいことはない。中韓米のペースで進んで行くことを危惧したロシアのプーチン大統領が対話のテーブルから除外されないよう釘を刺したらしい(「非核化推進」合意 「関与」描くロシア 多国間協議「除外」を警戒 毎日新聞5月1日)。

というところで、日本はどうしているのだろう。今のところロシア以上に除外されてしまいそうだ。拉致問題については、いまさら韓国、米国頼み。って、これまで何をしてきたのだろう。被害者の方は気の毒な話だ。

北朝鮮としては日本からの財政援助を期待しているという希望的観測報道があるけれど、チャイナマネーに対抗しうる体力がいまの日本にあるのだろうか。北朝鮮の一党独裁が承認されたら、安定した政治体制となって、カンボジア同様、投資するには最適な国となる。安い労働力目当てに、中韓が思い切り投資をするだろう。そうすると、日本は北朝鮮にも出し抜かれ、極東アジアで孤立して行く道をたどることになるのかもしれない。

韓国の世界中でのロビー活動は有名だし、今度の北朝鮮の動きも上手。もちろん、アフリカをはじめとする途上国支援を積極的に行っている中国には三千年の歴史がある。外交に関して、それぞれの国にはある種のDNAが刷り込まれているのだろうと思わされる。

それに比べると、日本は島国。海によって守られてきた国民性はいまさら変えようがなく、この先外交が上手になるとはとても思えない。英語の早期教育を行って、そこそこ英語が上手になったとして、では、この内向きの世の中で、どこでその英語を使うのだろうか、という疑問疑問も湧いてくる。

島国根性

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