湿度が高くなるせいで雨の日はメガネが曇る。もちろん、マスクをしてさえいなければこんなことにはならないのだが、こればかりは仕方がない。屋外でのマスク着用は不要だろうという意見が出始めたところで、岸田総理はまだ時期尚早と。これに対して、立憲民主党が、総理は外遊中マスクを着用していなかったじゃないかと指摘していた。確かにそうだが、出席していた国々の首脳が皆マスクを着用していなかったのに、日本の総理だけマスクで顔を隠しているというのもどうか。それに、海外ではもとより、日本においてもそもそもマスク着用は義務ではないわけで、揚げ足取りに近い。
今日はもう金曜日。連休ボケがなかなか抜けない一週間だったが、病理医が関わるような重篤な疾患の患者さんが途切れるようなことはなく、それなりに忙しく過ごした。ここで話は少し逸れるが、病理医が関わるということは、患者さんから体の一部を切除するということで、個人個人にとってはほんの小さなほくろひとつであったとしても重大なことだ。話を戻すと、これで表をマスクなしで歩いてもいいことになりそうで、明日明後日が待ち遠しい。散歩が減った理由は、フラットコーテッドレトリバーのナイトが死んだというのもあるが、なんと言ってもマスクをつけての散歩が息苦しいということに他ならない。
梅雨の前触れのような雨続きの天候で気分も晴れない。このところ私の気分がすぐれないと妻にこぼしていたら、それは低気圧が迫っているせいだからあまり気にするなとのこと。気分というのは上がったり下がったりするが、それは気圧の変動に連動しているにすぎないのというのが妻の持論で、私がクヨクヨしたり落ち込んでいるといつもそう言って励ましてくれる。私としては、ウィズコロナ時代という暗い世の中に、ロシアによるウクライナ侵攻という凶悪な事態が生じ、鬱々とした気分はピークに近づき、さらに個人的には仕事は徐々に溜まって首が回らなくなりつつあるし、朝ドラでは主人公の家族が悲惨なことになり、大河ドラマは毎週陰鬱なことばかりある、などが原因だと思っているが、どうもそれは考えすぎらしい。
明日天気になって、プーチン大統領が根を上げて特別軍事行動の中止を宣言し、大谷翔平がホームランをかっ飛ばし、ドラマの主人公に幸運が訪れたら気分なんてあっという間に晴れるのだろう。病院に行ったらまた、難しい患者さんの診断が待っているし、山積みのマッペの高さは変わっていないが、やる気が出たらその山も少しは低くできるだろう。気持ちの変化なんて、そうやって日々変わるものだし、変わるものだから楽しいことも悲しいこともある。仕事にしたって、何でもかんでもできるわけがない。そんな当たり前のことに気がつかせてくれた、妻に感謝しつつ今日一日もしっかり頑張っていこうと思う。
やるのは自分