” コロナうつ”という言葉があるのを同僚から聞いた。連日何もいいことがなく抑うつ状態になる。私だって結構参っているのだから、繊細な人はよほど大変だろう。"コロナうつ"の原因の一つとして、民放がワイドショーで連日垂れ流している新型コロナウイルス(COVID19)感染症に関する報道があると思う。閉門蟄居の身であんなものを連日朝から晩までみさせられたら、誰だって気分が沈んでしまうに違いない。
感染症だから、誰かが悪いわけでもないから、責任問題とまではいかず、不満のはけ口がない。そのやるせない不満のはけ口を行政に向けたくなるのはわからないではないが、それならば行政にもっと強権を発動させるのかという覚悟はない。せめて、テレビぐらい何とかならないかと思うが、医学知識のかけらもない知ったような顔をしたMCが”感染症のプロ”と一緒に、国民を不安に陥れている。それが今一番視聴率が取れるからだろうけど、あまりにも罪作りな話だ。あの、連日コメンテーターとして出ている”感染症のプロ”というのは、あんなに出ていて内外のCOVID-19に関する論文を読み込む暇はあるのだろうか。
SNSでも、専門家委員会を”御用学者”と呼んでみたり、一体どうしてこうも皆無責任なんだろう。その、”御用学者”サンとサシで話し合えるような知識があるのであれば、何をいってもいいが、そんなのではない。記者会見で、まともな”専門家”が話しているのを見て私はホッとした。
そもそも新型コロナウイルス(COVID19)感染症について全てを理解することのできる人というのはそんなにいない。医学知識があればいいというわけではなく、”感染症の専門家”といっても、それは”感染の広がり方に詳しい専門家”かもしれないし、”ウイルスの専門家”かもしれない。病理医だったら、”感染症病理”の専門家という人もいる。感染症病理の専門家は、感染拡大の疫学的メカニズムについてはほとんど知らない。
G7の首脳が、人類の英知を結集して戦っていく、というようなことをテレビ会議で話し合ったそうだが、そうすることこそが今の私たちに求められていることだ。実際、根絶などできないわけで、医療崩壊を食い止めながら、感染拡大を緩やかなものとしていくことしかできない。公共の電波を使っている以上、マスコミにもこの非常時、視聴率をとることばかりではなく、誰もが感染のリスクを負っていることを互いの知識として共有していくように誘導し、公共放送としての責務を果たしてほしい。
コロナネタ 私もそろそろ サヨナラしたい