Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

バイタルエリアの手堅さ(11/3FC東京対川崎F)

2009-11-03 20:08:27 | 他チーム
国立競技場から帰ってきました。試合前に両チームのボランチが楽しみと書きましたが、まずは特徴を知らない米本からチェックしてみようと思い、最初の数分は米本ばかりを追っています。米本はダブルボランチを組む梶山が攻撃的なタイプなので、いわゆるアンカーですが、売り物は諦めずにきわどいボールを追ってマイボールにする能力です。

動けるボランチなのですが、最終ラインに入ってもそれなりにプレーできる能力はあります。この米本の力を最大限に生かそうというのが、FC東京のゲームプランだったように思えます。川崎Fは3トップで、中盤が3枚ですから、CBの今野あたりがドリブルで上がれば数的優位を作れチャンスになりますが、そういうチャレンジは意図的にあまりしませんでした。

それは、バイタルエリアをしっかり固めるというFC東京の意図があったからです。米本、今野、ブルーノ・クアドロスでしっかりと中央を固めたFC東京の手堅い戦術の前に、川崎Fはわなにはまってしまいます。

もともと、川崎Fの3トップは、サイドを崩して次々クロスを上げるウイングサッカーを意図したものではなく、ジュニーニョ、鄭大世の2トップにサイドアタッカーのレナチーニョを加えた非対称な3トップです。

結果的には、この3トップがFC東京が一番守備を固めている真ん中に固まってしまったことが、川崎Fの敗因になりました。それでも、ジュニーニョの個人技で中央を突破した機会はありましたが、決めきることができませんでした。

また、諦めない闘志が売り物と先ほど書いた米本の、思い切りの良いプレーもFC東京を勝利に導きました。米本のあのミドルシュートは厳しいことを言えば相手GK川島のミスですが、それでも厳しいところにシュートを放ったからだとも言えます。

それ以降はFC東京の平山のキープに赤嶺や鈴木達也を走らせるゲームプランの前に、川崎Fは後ろを向かされる場面が続出し、なかなか中村憲剛が高い位置で前を向いてキープできるチャンスは来ませんでした。

最後はFC東京が徹底的に守備の駒を入れる、タイトルが掛かった決勝戦らしいなりふり構わない戦いの前に、川崎Fはやりたいサッカーをさせてもらえませんでした。FC東京の作戦勝ちだったかなというのが、この試合の印象です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ドーハの悲劇から16年(後)

2009-11-03 20:04:58 | ワールドサッカー
初戦のサウジアラビア戦ですが、今でこそ強豪で通っているチームですが、当時はW杯出場経験もなく、確実に勝っておきたいチームでした。砂漠のペレと呼ばれたアブドラーというFWもいたチームでしたが、アブドラーはテレビを見ていた弟によれば全盛期は過ぎていたようです。

日本代表は、このサウジアラビア戦を0-0で引き分けます。当時は6チーム中2チームがW杯出場というリーグ戦だったので、5試合で勝ち点10があればほぼ通過という状況でした。(当時勝利の勝ち点が2だったか3だったかは記憶にないので、今のルールで書きます)

そのため、次のイラン戦を勝てばW杯出場に大きく近づくはずでしたが、日本はこの試合を1-2で落とします。0-1で追う展開だった日本が無理に攻め過ぎてカウンターで2点目を失ったのが致命傷になりました。しかし、ロスタイムに中山のゴールで1点を返します。

このときに、中山がボールを拾い上げて走ってセンターサークルに戻したことが、今では普通のプレーでしょうが当時は日本中に感動を呼びます。本人は「得失点差に貢献できた」と素っ気ない受け答えだったと記憶にあります。

これで、日本のW杯出場には残り3試合を全勝に近い成績が求められる厳しい状況になりました。追い詰められた日本は長谷川(現清水監督)を右FWに置く3トップに賭けます。これが当たり、朝鮮民主主義人民共和国に3-0、韓国に1-0で連勝します。

最終戦の相手はイラクでした。しかし、日本にとってW杯出場に王手をかけるという経験は初めてでした。日本中もテレビの前に注目が集まり、代表チームを率いるのが初めてだったオフト監督にも同様の緊張があったようです。

1-0でリードしていたハーフタイムの雰囲気が、勝っているにもかかわらず浮き足だったものだったと、のちに選手たちは証言しています。落ち着かせるのはオフト監督の役割だったはずですが、監督も無名だった自分がW杯の舞台に立てるという気持ちがあったのか、高揚したまま選手を送り出したようです。

それでも、2-1でリードしてロスタイムに突入するのですが、相手のCKがミスキックになって本来合わせる予定の選手に合わずに、偶然フリーの選手に合うという不運もあって日本は引き分けてW杯出場を逃します。

しかし、結果を出せなかったことは残念でしたが、W杯予選の厳しさを日本中に示す、いい機会だったと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする