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3トップへの守備

2009-11-07 17:16:39 | 浦和レッズ
この前、川崎Fが持ち味の3トップを機能させられず敗れた試合を見ていて、思い出したのは浦和の2002年シーズンのことでした。当時の浦和は、エメルソン、トゥットの2トップが基本形でしたが、その時期に永井が好調をアピールしたため、オフト監督が選択したのが、右永井、真ん中エメルソン、左トゥットの3トップでした。

オフト監督といえば、3バックのマンツーマンDFに、ボランチは上がってはいけないなど守備に関して細かい規則があり、手堅い采配というイメージのある監督です。そんなオフト監督が、突然3トップを採用したのには、対戦相手は度肝を抜かれました。

そんな初戦になった神戸戦、この3トップはかなりトップの個人技を意識した布陣で、ダブルボランチの福田、石井は守備専念に近い布陣でした。しかし、3トップそれぞれがうまい具合に個人技をしっかり見せて、この神戸戦を3-0で勝つと、アウェーの京都戦も4-1で勝ち、「浦和の3トップ恐るべし」という情報は他チームに一気に広まります。

次のホーム名古屋戦で、浦和は8連勝を賭けて臨みます。ここで名古屋のベルデニック監督が採用した手は、3トップに一人ずつマンツーマンでマークをつけて、リベロを一人余らせる急造4バックでした。当時3バックだった名古屋のこの手には大いにびっくりしたのですが、実に有効な手でした。

3トップにボールを入れても、必ずマークがついているので、田中達也あたりは苦しくなってバックパスを選択してしまいました。ただ、ボランチの酒井を最終ラインに入れて、空いたボランチの位置にFWのバスティッチを下げていましたから、前線はウェズレイ一人でした。

この「単騎攻撃」で実際に一点取ってしまうところがウェズレイの力で、当時無敵を誇っていた坪井が振り切られて失点します。この試合は結局Vゴールで浦和が勝ち、福田の「負けないよ」発言の試合でしたが、この手が全チームに知れ渡った結果、浦和の3トップがそれ以降輝くことはありませんでした。

今では、攻撃サッカー全盛の時代で、こういう守備的な手を取るチームはどこにもないでしょうが、一見相手を圧倒できそうな3トップも、対策は立てられるものだと、このとき実感しました。
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