Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

険しかった「二つ目の山」(1998年夏の甲子園)

2011-12-24 17:44:17 | 他スポーツ
もう10年以上前の話なので、若い方はわからないかもしれませんが、現ボストン・レッドソックスの松坂大輔投手が横浜高校時代、甲子園で春夏連覇を達成したという事実だけはご存知の方が多いと思います。その後は同い年の選手が多く活躍し、「松坂世代」という言葉を生むなど、あの年の甲子園は豪華メンバーでした。

ただ、松坂をあまり使わない余裕の采配で神奈川県予選を勝ち上がった渡辺監督は、こんなに松坂に楽をさせたら本番の甲子園で通用しないと、神奈川県予選の準決勝、決勝であえて松坂を連投させます。その結果、全国に有名な松坂が甲子園に出てくるということになり、対戦相手の選手が記念写真をせがむなど、ちょっとしたブームになりました。

しかし、楽をできた神奈川県予選とは違って、本番の夏の甲子園ではこれでもかこれでもかと横浜高校に試練を与えました。1回戦の柳ヶ浦高校もそう簡単に勝てるチームではなく、最初から松坂を使って完封勝利を収めると、次の相手はソフトバンクをFA宣言して今話題の杉内がいた鹿児島実業で、正確なスコアは忘れましたがロースコアの接戦を制して勝ち上がります。

その後、準々決勝まで勝ち上がった横浜高校は、くじ運悪く最強のPL学園を引きます。そのPL学園対横浜高校の試合は伝説に残る熱戦で、PL学園がスカウティングのうまさを見せ、小山捕手の構えの癖から球種を見破るという高等テクニックで下位打線で松坂から連打を奪っています。私は残念ながら仕事中で、家でセットしていたビデオは放送局が総合テレビから教育テレビに切り替わる不運で、7回裏までしか見られませんでした。

しかし、この映像で見た後、試合はなんと延長17回にもつれ込む熱戦になります。辛うじて勝利した横浜高校ですが、松坂はいくら怪物と言われようと、将来ある若い才能には翌日の試合は投げさせず、控えの袴塚投手を起用して準決勝の明徳義塾戦に臨みます。この袴塚投手が「甲子園に出てくる普通の高校なら断然エース格」という評判だったので楽しみにしていましたが、結果は明徳打線につかまり、5失点と結果を出せませんでした。

打線が奮起して辛うじてサヨナラ勝ちを収めた横浜高校ですが、この試合で松坂が1イニングしか投げないで済んだことで、最後にまたドラマを起こします。決勝の京都成章戦で先発した松坂は、なんとノーヒットノーランまでやって、さすが松坂と職場でも話題に上るほどでした。そんな厳しい山を勝ち上がった横浜高校は、最強チームといえども苦しむんだと思った一つの例ではあります。
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回された(12/24浦和対FC東京)

2011-12-24 17:18:01 | 浦和レッズ
今日はNHK-BSの生中継で知っている方が多いと思うので、試合終了後あまり時間がたっていませんが記事にします。浦和にとっては組織を崩された1点を守り切られた悔しい試合ですが、J1残留を命題とされていた堀監督に、天皇杯で優勝しろと要求してしまうのは厳しい気もします。

この敗戦は一つ不運な要素もありました。それは前半まもなくの山田暢久の負傷交代です。左足でクロスを上げられない山田暢久を左SBに置き、本職の野田や宇賀神がベンチという堀采配を考えると、この起用は守備を重視したものと思われます。たとえ上がってこなくてもいいから、相手の右MF石川に仕事をさせないという意図でしょう。

この山田暢久の負傷で、急遽出場した野田は、残念ながら石川を抑えきるには少し力不足のところもあったかもしれません。しかし、失点シーンのFC東京の攻撃は敵ながら見事でした。ルーカス、谷沢と絡んだワンツーが2度決まり、うまく浦和の守備陣をサイドに寄せて石川をフリーにしました。

あれをやられてしまうと、左SBがよほど身体能力が高くないと止められません。山田暢久だったら可能かもしれなかったと無念の思いはありますが、このボールコントロールを前半の多くの時間で行ったFC東京の優位は動かない試合になりました。しかし、浦和もリードされたこともあって思い切ってアンカーの鈴木啓太を上げたらチャンスを作れたりと、試合の興味自体は最後まで続いた試合ではありました。

後半、フリーになった梅崎がトラップせず、ダイレクトで打っていたらとかいろいろ悔いは出てきますが、サッカーはそういうものです。これで今シーズンは終わりました。最後は笑って終わりたかったと、皆思っていたと思いますが、やはり柏戦でJ1トップレベルとの差をあれだけ見せ付けられてしまうと、今の戦力と布陣で天皇杯を優勝するのは難しかったと思います。

それでも、あまりいいことがなかった今シーズンですが、ナビスコ杯の決勝で国立のスタンドに座らせてもらえたことには幸運に感謝しています。例年、レッズの出場の有無に関係なく、ナビスコ杯決勝は見に行っていますが、今年は浦和対鹿島ということで日本一チケットの取りにくいカードで、半分諦めていました。それが、好天にも恵まれ延長戦にももつれ込む熱戦で、結果は勝てなかったものの楽しかったと思います。
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