浦和は今季途中からJ2栃木にレンタル移籍していたDF堤俊輔選手と来季の契約を結ばないことを発表しました。確かに、今季の栃木での堤の出番は半年でわずか5試合で、主力とは言い難い位置にいた以上、浦和に戻ってもトップチームの戦力とは考えにくいのでしょう。
ただ、まだJ2は新しいチームが入ってくる拡大路線が続いているので、浦和時代に一時期主力だった実績が評価されれば、他のJ2チームに移籍できるかもしれません。まだ、トライアウトに挑むなどの道はあるので、諦めないで頑張ってほしいです。
今回は堤の思い出ですが、ユース時代からサテライトに入って違和感のないプレーをしていました。トップとサテライトにも力の差はありますが、サテライトとユースの差はそれ以上で、サテライトリーグに抜擢されたユースの選手が足を引っ張るのは珍しくありません。
私が見たサテライトの東京V戦では、平本、森本らトップチームとも遜色ないメンバーが出ていた相手にリベロに入って、フリーの選手をよく見つけ出して際どいパスでも当たり前のように通す勝負度胸が評価できました。
この選手は間違いなくトップに昇格するなという私の感想通り、堤はトップの一員になります。ただ、2007年のオジェック時代に代表選手が不在で出番を得たナビスコ杯では苦い思いを味わいました。堤は瞬間的なスピードがないという弱点があり、播戸あたりに勝負されると完敗に終わり、チームも1-5で敗れオジェック時代の出番は二度と巡ってきませんでした。
堤が輝いたのは翌年、オジェック監督が2試合で解任された後のエンゲルス監督時代です。この年、前の年に代表やレッズで世界中を転戦した坪井が、疲労からかまともにクリアボールが蹴れなくなるほどの極度の不振に陥り、サテライトから代役を引っ張ってくる必要ができました。
その代役に収まったのは堤でした。彼は攻撃の際のフィードのうまさという武器があったので、左利きという長所も生かして左ストッパーに入ります。坪井が復活するまでの半年ほど、浦和の最終ラインに入っていたのは堤でした。
エンゲルスにとっては自ら抜擢した将来の戦力でしたから、大舞台で活躍させて自信をつけさせたいという思いもあったはずです。そんな大舞台は、ACLの準決勝のG大阪戦でした。相手の途中出場の切り札、佐々木を消せというミッションを与えました。
しかし、堤はこのミッションを失敗します。佐々木が身体能力で堤のスピード不足を狙った結果、見かねたベンチが途中からマーカーを阿部勇樹に替えるほどでした。この試合の失敗は堤のサッカー人生には大きなマイナスになり、その後は十字靭帯損傷など不運にも見舞われ、今回の戦力外ということになりました。
サッカーセンスは高いものを持っていますし、まだ24歳とカテゴリーにこだわらなければチャンスはあると思います。幸運を祈りたいです。
ただ、まだJ2は新しいチームが入ってくる拡大路線が続いているので、浦和時代に一時期主力だった実績が評価されれば、他のJ2チームに移籍できるかもしれません。まだ、トライアウトに挑むなどの道はあるので、諦めないで頑張ってほしいです。
今回は堤の思い出ですが、ユース時代からサテライトに入って違和感のないプレーをしていました。トップとサテライトにも力の差はありますが、サテライトとユースの差はそれ以上で、サテライトリーグに抜擢されたユースの選手が足を引っ張るのは珍しくありません。
私が見たサテライトの東京V戦では、平本、森本らトップチームとも遜色ないメンバーが出ていた相手にリベロに入って、フリーの選手をよく見つけ出して際どいパスでも当たり前のように通す勝負度胸が評価できました。
この選手は間違いなくトップに昇格するなという私の感想通り、堤はトップの一員になります。ただ、2007年のオジェック時代に代表選手が不在で出番を得たナビスコ杯では苦い思いを味わいました。堤は瞬間的なスピードがないという弱点があり、播戸あたりに勝負されると完敗に終わり、チームも1-5で敗れオジェック時代の出番は二度と巡ってきませんでした。
堤が輝いたのは翌年、オジェック監督が2試合で解任された後のエンゲルス監督時代です。この年、前の年に代表やレッズで世界中を転戦した坪井が、疲労からかまともにクリアボールが蹴れなくなるほどの極度の不振に陥り、サテライトから代役を引っ張ってくる必要ができました。
その代役に収まったのは堤でした。彼は攻撃の際のフィードのうまさという武器があったので、左利きという長所も生かして左ストッパーに入ります。坪井が復活するまでの半年ほど、浦和の最終ラインに入っていたのは堤でした。
エンゲルスにとっては自ら抜擢した将来の戦力でしたから、大舞台で活躍させて自信をつけさせたいという思いもあったはずです。そんな大舞台は、ACLの準決勝のG大阪戦でした。相手の途中出場の切り札、佐々木を消せというミッションを与えました。
しかし、堤はこのミッションを失敗します。佐々木が身体能力で堤のスピード不足を狙った結果、見かねたベンチが途中からマーカーを阿部勇樹に替えるほどでした。この試合の失敗は堤のサッカー人生には大きなマイナスになり、その後は十字靭帯損傷など不運にも見舞われ、今回の戦力外ということになりました。
サッカーセンスは高いものを持っていますし、まだ24歳とカテゴリーにこだわらなければチャンスはあると思います。幸運を祈りたいです。