Kobby loves 埼玉&レッズ

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無音空間のブログ3(ブラジル対ウルグアイ)

2013-06-29 14:19:13 | ワールドサッカー
今日は時間があったので、また写真で示す森の中へ行ってみました。ネタはコンフェデからで、ブラジル対ウルグアイの準決勝を取り上げます。

ブラジルは相手によって戦い方を変えるチームではなく、どんなチームにも基本的には同じ戦い方を貫くチームですが、ウルグアイがどう出るかは注目でした。南米の10ヶ国は19世紀に戦争を仕掛け合った間柄なので、お互いは仲が悪いのが常です。

この試合でもウルグアイのゴンサレス(20番)が交代するときにネイマール(10番)のそばを通ると、口げんかで何かやりあっている様子が見られました。そのため、コパアメリカはいつも熱い戦いになります。

このブラジル対ウルグアイも1950年ブラジルW杯の決勝戦のカードの再現で、当時はホームで優勝を義務付けられたブラジルがまさかの黒星を喫し、「マラカナンの悲劇」と言われた試合です。

今回の試合では、ウルグアイがロドリゲス(7番)、アルバロ(17番)、ゴンサレスを自陣に引かせてラインを下げ、攻撃はフォルラン(10番)、スアレス(9番)、カバーニ(21番)の3人に任せるという慎重な入りをしました。

スペースがなくなったブラジルが苛立って下がり始めたあたりはウルグアイの狙い通りで、こういう相手と戦うためにはポストプレーヤーのフレッジ(9番)を置いたブラジルのフェリペ監督の狙いも空回りしていましたが、フォルランが先制のチャンスだったPKをジュリオ・セザール(12番)にセーブされたあたりはまだブラジルにツキがありました。

ブラジルの先制点は、ボランチのパウリーニョ(18番)の縦パスからでした。わずかに空いたスペースに走り込んでいたネイマールの動きをよく見ていたパウリーニョは、ここしかない位置に正確にロングボールを蹴り込み、ネイマールもうまくコントロールして折り返し、フレッジが決めてブラジルが先制しました。

こういう個人技の組み合わせは、さすがブラジルでしたが、ウルグアイも後半の頭に、引いているばかりではらちがあかないと、思い切ってアルバロやロドリゲスや右SBペレイラ(16番)を上げたタイミングが同点ゴールに結びつきました。ウルグアイの圧力を感じたCBチアゴ・シウバ(3番)がまさかのパスミスで、カバーニのゴールでこのワンチャンスを決めたウルグアイが追いつきます。

攻めるブラジル、守るウルグアイの展開は後半続きましたが、ウルグアイが時折繰り出すカウンターは有効で、南米予選なら強豪国から勝ち点1を取りに行く慎重な戦略を見せます。試合は延長戦突入間際の41分、ネイマールのCKからパウリーニョが頭一つ抜け出したヘディングでゴールを決め、ブラジルが2-1で勝利しました。

結果こそ順当に見えた勝利でしたが、ブラジルとアルゼンチン以外の南米の国は、南米予選が全参加国の総当りになったので、強豪からアウェイで勝ち点1を取る訓練は普段からしています。そんなウルグアイの工夫が見られたという意味で、面白い試合だったと思います。


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戦術対戦略(イタリア対スペイン)

2013-06-29 11:04:28 | ワールドサッカー
昨夜、コンフェデ杯の準決勝、イタリア対スペインを見ました。コンフェデ杯に各チームがベストメンバーを送るようになったのは最近ですが、W杯を思わせるような戦術と戦略を見られた面白い攻防戦でした。写真に両チームのスタメンを示しますが、イタリアはスペインに欧州選手権の決勝で0-4と惨敗しており、攻撃サッカーでまともにやり合ったら勝てないという戦術を見せました。

それが今回の3-6-1です。もともと、セリエAでは上位のユベントス、ナポリが3バックのチームで、今回のイタリアの3バックも全員ユベントスの選手と、3バックのような戦術的「仕掛け」はやりやすい要素が揃っていました。時間帯によっては手堅く5バックにしてでも守る、イタリアのカテナチオに、パスサッカーのスペインは戸惑った印象があります。

カウンターの速い攻めが機能したイタリアは、ボール支配率こそ劣るものの、何度もスペインゴールに迫りました。また、右FWカンドレーバ(6番、ラツィオ)も3トップのサイド向きの選手でした。アクイラーニ、ディアマンティとトップ下タイプを多く選んでいたプランデッリ監督の選考には疑問もありましたが、このカンドレーバは運動量も多く、延長戦になっても仕掛けられる体力がある、いい選手でした。

しかし、今回のコンフェデ杯は南半球のブラジルは冬だから過ごしやすいと予想していましたが、この準決勝の会場のフォルタレーザは赤道直下の街で、気温30度の蒸し暑い気候でした。この暑さで両チーム足がつる選手が続出する厳しい環境で、イタリアの速いサッカーは次第に機能しなくなります。

こうなってくると、動きが鈍いのを見て取ったスペインの現実的戦略が機能し始めます。それは3トップを交代させ、その交代選手を中心に攻めるサッカーです。確かに、交代選手は元気ですから、彼らをどう使うかの戦略は重要ですが、今回のスペインはそれが前面に出た、面白い機能のさせ方でした。

延長戦は押し気味に試合を運んだスペインは、最後はPK戦まで行ったこの試合を辛くも制し、決勝進出を決めました。このレベルになると、PKはなかなか外さない技術を持っており、イタリアは7人目のCBボヌッチまで行くことになります。CBだけにPKなどはめったに蹴ったことはないはずで、気負いすぎかバーの上に外し決着します。

ブラジル対スペインは見たかったカードで、テクニカルな両チームがどういう攻撃サッカーを見せるか、楽しみに待ちたいと思います。
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