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Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

ウイングサッカーをやらない(6/14オランダ対スペイン)

2014-06-14 21:36:40 | ワールドサッカー
こういう、特に予定のない週末にはW杯を可能な限り見るつもりで、今朝のオランダ対スペインをビデオ観戦しました。最終スコアの5-1オランダ勝利は知っていましたが、こういう下馬評と違うスコアになったときは映像を見て原因を確かめたくなるのが、いつもの私の癖です。

いつものように、最初の数分は両チームの布陣を確認しますが、オランダが普段の3トップのウイングサッカーを捨て、5バックで守りを固めてきたのは大いに驚きました。これでは、きっとオランダは守り切れないだろうと、最初は思っていました。

しかし、これはスペインのパスサッカーを寸断しようと考えた、名将ファンハールの策でした。スペインの4-3-3はメンバーにこそ入れ替わりはあるものの、2010年南アフリカW杯、2012年欧州選手権とほとんど変わっていません。スピードで勝負するオランダのウイングサッカーとは違って、スペインの両ウイングは中に入って細かいパスを回し、最後は1トップにつなぎます。

つまり、スペインのサッカーはサイドバックの攻撃参加がなくても勝てる、バルセロナが得意にする3トップに似ています。これに対抗しようと、オランダは5バックの一枚を左FWイニエスタ(6番)につけ、シャビ(8番)やシャビアロンソ(14番)というMFにも、ボランチのデグスマン(8番)やトップ下のスナイデル(10番)がチェックに行きました。

前回のW杯決勝の解説の山本正邦さんは、スペインの強さの秘密を「ペナルティエリアの幅だけでサッカーができる」ことと表現していました。それならば、そのサッカーを消すには、バイタルエリアに多くの選手を寄せてスペインのパスをカットして、ロングボールでロッベン(11番)とファンペルシー(9番)の個人技に賭けるというのが、ファンハールの策でした。

それは、ここまでうまく当たるのかと思うくらいでした。スペインのパスは回らず、たまにパスが出てもオランダの統率の取れたラインの前にオフサイドでした。それでも、PKで先制したスペインの強さはあるはずと思いましたが、前半終了間際に左アウトサイドのブリント(5番)が出したアーリークロスに、ファンペルシーがダイビングヘッドで飛び込んだ同点ゴールで、試合の流れは変わりました。

欧州予選は格下チームと当たることが多いので、スペインは自分たちの攻撃サッカーが封じられて苦しむ展開は、少なくとも予選では経験していません。戦術を練る監督は、相手が「どうもうまく行かないな」と思わせれば成功ですが、このベンチの対決は完全にファンハールの勝利でしょう。
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まだこれから(6/14西武対阪神)

2014-06-14 18:13:12 | 他スポーツ
今日は午後に時間があったので、交流戦の西武対阪神の映像を見ていました。阪神先発の能見が左の本格派でストレートを中心に力で押す投手で、西武の菊池も左腕で同タイプという理由で、この試合はテンポが良く試合の進行の早い試合になりました。

能見は4試合連続二桁奪三振中で、この試合でも10奪三振とセリーグ記録は塗り替えましたが、結果は敗戦投手で喜べない記録達成になりました。西武サイドから勝因を探れば、球速が遅い変則投手に苦しんでいる西武打線にとって、能見のような本格派はかえって相性がいいのではと予想していました。

もちろん、能見はリーグを代表する投手で、スライダーの切れは抜群ですが、この日の能見は良くなかったようで、決め球のストレートが高めに浮く失投もありました。それを逃さず打てた西武打線が、田辺監督代行になってようやくつながり出し、3-2の辛勝ながら今季初の4連勝を飾ることができました。

この試合のキーになった場面は、6回裏の西武の攻撃です。先頭の2番渡辺がヒットで出塁し、能見がフォークをワンバウンドさせたワイルドピッチで渡辺を労せず2塁に進めてしまいました。同点で、打率3割近い3番栗山の場面ですからバントは考えにくく、ベストは併殺と考えていたであろう阪神バッテリーは、まさかのミスでピンチを広げてしまいました。

栗山こそ三振に取りますが、続く中村がセンター前にきっちりタイムリーを打ち、西武は3-2と勝ち越して試合を優位に運ぶことになります。こういう些細なプレーが重要というのは、西武の守備でもあり、8回に先頭の阪神1番の上本がセンター秋山の右に二塁打性の当たりを放ちます。

これを秋山が俊足を飛ばして正面で捕り、素早く内野に返球したので上本は1塁でストップしました。続く大和が送り、鳥谷の内野ゴロで3塁まで進みますが増田が後続を断ちました。もし上本が打った段階で2塁に行っていたら失点の可能性が高い場面です。野球は、こういう些細なことが後で大きな意味を持ってくると、テレビの前で「まだ西武野球は死んでいない」と感じた観戦でした。
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統制の取れた組織(6/14チリ対オーストラリア)

2014-06-14 14:00:44 | ワールドサッカー
オーストラリア(以下豪州)はW杯予選でもアジアカップでもよく当たるチームなので、ある程度見慣れています。そのため、注目ポイントはチリに置きました。南米のチームは予選で、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイらの強豪と4年に2度対戦するので、彼らから何とか勝ち点1でも取ろうとする戦術や規律の意識は高いチームが多いです。

今回見たチリは、攻守の切り替えの早さが武器です。楽しみにしていたユベントス所属のMFビダル(8番)は膝の手術明けでコンディションが良くなく、ユベントスで見せているような脱兎のごとく速いオーバーラップは見られませんでしたが、この試合はFWサンチェス(7番)、MFバルディビア(10番)が十分その穴を埋めてくれました。

サンチェスはバルセロナ所属のワールドクラスですが、バルセロナでは右FWでエースのメッシが守備をしない穴を埋めている地味な仕事人です。ただ、もちろんバルセロナでプレーできるくらいですから、ボール扱いの技術はしっかりしています。先制点はこぼれたところに正確に反応したサンチェスの技術が生みました。

トップ下のバルディビアはセカンドストライカータイプで、所属がブラジルのパルメイラスで国際的には無名ですが、パスを受けられる位置に行く動きがいいトップ下です。チリは何度か親善試合で来日していますが、毎回統制の取れた動きを見せています。そんなチリらしい戦術意識に欠かせない選手です。

そのバルディビアが2点目を入れて、ゲームはチリ優位で進みます。もっとも、チリにも弱点があり、サンパオリ監督がCBにパスセンスを要求するらしく、CBのメデル(17番)、ハラ(18番)が本来ボランチで二人とも170cm台と上背がないことです。豪州はそれには気づいていて、ケーヒル(4番)を狙ったアーリークロスで何度もチャンスを作り、事実1点をケーヒルの頭で返しています。

それでも、チリのカウンターに対する備えはしっかりしていて、ビダルが上がっているタイミングはアンカーのディアス(21番)が絶妙なポジションを取って防ぎ、チリの強さを感じるインパクトはありました。この組はオランダとスペインがいる厳しい組ですが、チリの通過もあり得ると感じた試合でした。
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