野人岡野の初ゴール

今日はネタがないので、思い出に残っている昔話です。野人こと岡野雅行さん(現J3鳥取GM)の思い出です。岡野は松江日大高校時代は無名で、進学した日大を中退して浦和入りします。以前はテクニシャンだったそうですが、大学時代に突然足が速くなって身体能力で勝負したら成功しました。

そんな岡野は、入団1年目からチャンスを得て、アウェイの名古屋戦で初ゴールを決めています。もっとも、この試合は浦和が2-7で惨敗した試合で、しかもアウェイでテレビ中継もなかったので、このゴールは岡野の浦和退団時にテレビ埼玉で放送されるまで内容を知りませんでした。

岡野の売り物のスピードで独走したゴールだと思っていましたが、実際はクロスをボレーで叩きつけたゴールでした。駒場初ゴールでトラップミスがそのまま入ったエピソードがあるので、新人時代の岡野はうまくない印象でしたが、失礼ながら「意外と技術あるんだ」というゴールでした。

トラップミスのゴールは今でも記憶に残っています。当時の駒場のチケットは高嶺の花で、私はなかなか確保することができませんでした。この岡野のゴールは、駒場のサブグラウンドに置かれたオーロラビジョンで見ていました。当時は弱いチームといえば浦和だった時代で、事実当時新人だった山田暢久は「弱いチームだからすぐに試合に出られると思った」という理由で浦和を選んだほどです。

そのトラップミスは、相手GK本並が飛び出していたので、うまい具合にGKの横を抜けました。岡野自身は「まずいと思ってそのままゴールまで追いかけたら入った」とコメントしていました。また、岡野といえばジョホールバルのW杯予選、イラン戦で決めたVゴールが印象的です。

当時、岡野はイランに情報が漏れないように、あえて最終予選で起用されませんでした。イラン戦が最終予選初出場だったので、緊張しているのは明らかで、スルーパスに追い付きながらシュートを打たずパスを選択してクリアされたプレーも覚えています。

決勝点は中田英寿のミドルのこぼれ球が目の前に転がったラッキーなものでした。岡野自身は「ふかすのが一番怖いからあえてスライディングした」と振り返っていました。日本代表をフランスに導いたゴール、今でもよく覚えています。