W杯は戦術の見本市とよく言われます。今、Jリーグでベガルタ仙台、サガン鳥栖などが採用している、4-4-2の後ろ2ラインをコンパクトに引き、ブロックを作るサッカーが印象に残ったのは、2010年南アフリカW杯のアメリカ代表です。
このサッカーは、それまでの流行りだった、4-4-2でサイドハーフを高く張らせるサッカー(以下従来型)に勝てる戦術です。従来型はサイドハーフの個人技に攻撃の多くが委ねられています。2ラインコンパクトサッカーは、サイドハーフの位置を後ろに下げることで、従来型のサイドハーフを挟み込んでカウンターを狙う戦術です。
当時のアメリカ代表は、強力なサイドハーフ、ドノバンとデンプシーがいました。彼らに守備のときは帰陣してブロックに加わってもらい、攻撃にも出てもらうという、サイドハーフが一番きついサッカーでした。しかし、このサッカーで、前年のコンフェデ杯で決勝に進出し、優勝したブラジルに2点差を逆転されて敗れはしたものの、準優勝という結果を残していました。
当時の南アフリカW杯は、標高ゼロメートルの海岸沿いから、1500mを超える高地まで、多種多様な会場がある大会でした。ブブゼラという、プラスチックの楽器から発せられる大音声で、試合中の指示の声が届きにくい環境でした。元日本代表監督、イビチャ・オシム氏は「守備的なサッカーが結果を残す可能性がある」と予想していました。
アメリカ代表は、その流れにうまく乗りました。粘り強く星を拾って2位で決勝トーナメントに進出し、ベスト16という結果を残しました。日本人はサッカーがあまり盛んでないアメリカは、勝てそうな相手だと感じがちですが、日本代表がいまだに成し遂げていない、W杯ベスト8(2002年)も経験しているチームです。世界は広く、意外なところに強いチームはあるものだと感じます。
この2ラインコンパクトサッカーは、強力なタレントはいなくても機能しますが、全員に高い連動性を要求します。鳥栖のように「練習量には自信がある」というようなチームでなければ機能させられないでしょう。
このサッカーは、それまでの流行りだった、4-4-2でサイドハーフを高く張らせるサッカー(以下従来型)に勝てる戦術です。従来型はサイドハーフの個人技に攻撃の多くが委ねられています。2ラインコンパクトサッカーは、サイドハーフの位置を後ろに下げることで、従来型のサイドハーフを挟み込んでカウンターを狙う戦術です。
当時のアメリカ代表は、強力なサイドハーフ、ドノバンとデンプシーがいました。彼らに守備のときは帰陣してブロックに加わってもらい、攻撃にも出てもらうという、サイドハーフが一番きついサッカーでした。しかし、このサッカーで、前年のコンフェデ杯で決勝に進出し、優勝したブラジルに2点差を逆転されて敗れはしたものの、準優勝という結果を残していました。
当時の南アフリカW杯は、標高ゼロメートルの海岸沿いから、1500mを超える高地まで、多種多様な会場がある大会でした。ブブゼラという、プラスチックの楽器から発せられる大音声で、試合中の指示の声が届きにくい環境でした。元日本代表監督、イビチャ・オシム氏は「守備的なサッカーが結果を残す可能性がある」と予想していました。
アメリカ代表は、その流れにうまく乗りました。粘り強く星を拾って2位で決勝トーナメントに進出し、ベスト16という結果を残しました。日本人はサッカーがあまり盛んでないアメリカは、勝てそうな相手だと感じがちですが、日本代表がいまだに成し遂げていない、W杯ベスト8(2002年)も経験しているチームです。世界は広く、意外なところに強いチームはあるものだと感じます。
この2ラインコンパクトサッカーは、強力なタレントはいなくても機能しますが、全員に高い連動性を要求します。鳥栖のように「練習量には自信がある」というようなチームでなければ機能させられないでしょう。