外国の目で見ると、自国の強みや弱みがよく分かります。
私がときどきチェックをしているブログの一つが「サーチナ」というサイトで、ここでは中国の出来事を日本語に訳して読ませてくれますが、中国の視点がよく分かります。
このサイトの中に「今日のブログ」というコーナーがあって、日本に対するブログの中から面白いものを訳して読ませてくれています。
今日のタイトルは「客室乗務員が語る日本人の素養の高さ」というもので、日本人ならあまり驚かないような生き方が中国の人の目には興味深く映ったというお話です。
※ ※ 【以下引用】 ※ ※
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0126&f=column_0126_003.shtml
日本人が海外旅行をする際、ビザを取得せずとも渡航できる国は多い。反面、中国人はビザ取得は非常に困難だというが、この差はいったい何に起因するものだろうか。このブログは日系航空会社で働く中国人が日本人の素養の高さについて綴ったものである。以下はその話題のブログより。
-----------------------------------------------
大学で日本語を専攻した私の友人は、大学卒業後にアモイにある全日空(ANA)支店に就職した。このたび、彼女が出張で北京に帰ってきたため、私たちはしばらくぶりに顔を合わせることが出来た。彼女に仕事面で何が最も感慨深かったかを尋ねたところ、何件かの出来事を話してくれたのだった。
全日空を利用するのは大部分が日本人だというが、ある時、東京行きの荷物を大阪に運んでしまうミスが発生したことがあったという。その荷物の持ち主であった男性は全日空にとっての上顧客であったため、社員たちは緊張した面持ちで男性に謝罪を行ったという。
しかし、男性の反応は予想を裏切るものであり、穏やかな態度で社員たちの労をねぎらう言葉を発したのだという。友人が言うところによると、人は立場が高くなればなるほど姿勢は低くなり、そしてこういう人間こそが本当に成功することが出来るのだと語った。
またある時、空港内でペットボトルを持ちながら走り回っている子供がいたという。彼女は子供に何か助けが必要かを尋ねたところ、その子供は「どのゴミ箱にペットボトルを捨てればよいか分からない」と答えたそうで、このような小さな子供でもゴミの分別という概念を持っていることに驚いたという。
中国人が国外に出ようとしてもビザ取得が非常に難しいのが現実だ。しかし、日本人は同じアジア人だというのにビザの取得は非常に簡単であり、ビザ無しで訪問することが出来る国も多くある。これは日本経済によるものではなく、外国人が日本人の教養・素養を中国人よりもはるかに高く評価していることに起因するものであろう。
人間の素養は行動一つ一つの細かいところに見え隠れするものであり、いくら素養を高いように飾って装っても最後には必ず露見するものだ。人にとって国籍は最大の名刺となると言っても過言ではないだろう。
※ ※ 【引用おわり】 ※ ※
最近の中国のブログには、日本人の生き方や社会をそのまま受け止めて「良いものは受け入れなくてはならない」という論調のモノが増えてきたような気がします。
もちろん中には、反日教育を思い出しては「日本人の蛮行には身震いする。絶対に許せない」という感情を露わにするものもあるのですが、一方で「過去は過去で、我々は未来に生きなくてはならない」という現実的な意見を言う人も増えています。
もちろん4千年の歴史を誇る中国のことですから、少しもてはやして嬉しがらせて相手の気持ちを籠絡するくらいの戦略的な態度を取ることは朝飯前ですから、日本としては精々話を半分に聞いて浮かれず驕らずの姿勢でかの国に臨みたいものです。
しかし一国の国民全体が、他国からうらやましがられるほどの素養をもって高いレベルで日々を生きているということは改めて自覚をしても良さそうです。
※ ※ ※ ※
内向きには高い素養をベースにした理想主義を求め、外向きには冷徹な現実主義を貫く。国柄や国民性もそういう使い分けが欲しいところですが、日本人はどうしても現実的な姿勢が苦手のよう。
現実と将来予測に立脚して、現実的な提案と社会誘導的な役回りを演じるのは官僚なのですが、これがまたえらく評判が悪い。
現実と理想のバランスが取れるような一段上の国を目指す、というのはさらに理想が高すぎますかね。
私がときどきチェックをしているブログの一つが「サーチナ」というサイトで、ここでは中国の出来事を日本語に訳して読ませてくれますが、中国の視点がよく分かります。
このサイトの中に「今日のブログ」というコーナーがあって、日本に対するブログの中から面白いものを訳して読ませてくれています。
今日のタイトルは「客室乗務員が語る日本人の素養の高さ」というもので、日本人ならあまり驚かないような生き方が中国の人の目には興味深く映ったというお話です。
※ ※ 【以下引用】 ※ ※
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0126&f=column_0126_003.shtml
日本人が海外旅行をする際、ビザを取得せずとも渡航できる国は多い。反面、中国人はビザ取得は非常に困難だというが、この差はいったい何に起因するものだろうか。このブログは日系航空会社で働く中国人が日本人の素養の高さについて綴ったものである。以下はその話題のブログより。
-----------------------------------------------
大学で日本語を専攻した私の友人は、大学卒業後にアモイにある全日空(ANA)支店に就職した。このたび、彼女が出張で北京に帰ってきたため、私たちはしばらくぶりに顔を合わせることが出来た。彼女に仕事面で何が最も感慨深かったかを尋ねたところ、何件かの出来事を話してくれたのだった。
全日空を利用するのは大部分が日本人だというが、ある時、東京行きの荷物を大阪に運んでしまうミスが発生したことがあったという。その荷物の持ち主であった男性は全日空にとっての上顧客であったため、社員たちは緊張した面持ちで男性に謝罪を行ったという。
しかし、男性の反応は予想を裏切るものであり、穏やかな態度で社員たちの労をねぎらう言葉を発したのだという。友人が言うところによると、人は立場が高くなればなるほど姿勢は低くなり、そしてこういう人間こそが本当に成功することが出来るのだと語った。
またある時、空港内でペットボトルを持ちながら走り回っている子供がいたという。彼女は子供に何か助けが必要かを尋ねたところ、その子供は「どのゴミ箱にペットボトルを捨てればよいか分からない」と答えたそうで、このような小さな子供でもゴミの分別という概念を持っていることに驚いたという。
中国人が国外に出ようとしてもビザ取得が非常に難しいのが現実だ。しかし、日本人は同じアジア人だというのにビザの取得は非常に簡単であり、ビザ無しで訪問することが出来る国も多くある。これは日本経済によるものではなく、外国人が日本人の教養・素養を中国人よりもはるかに高く評価していることに起因するものであろう。
人間の素養は行動一つ一つの細かいところに見え隠れするものであり、いくら素養を高いように飾って装っても最後には必ず露見するものだ。人にとって国籍は最大の名刺となると言っても過言ではないだろう。
※ ※ 【引用おわり】 ※ ※
最近の中国のブログには、日本人の生き方や社会をそのまま受け止めて「良いものは受け入れなくてはならない」という論調のモノが増えてきたような気がします。
もちろん中には、反日教育を思い出しては「日本人の蛮行には身震いする。絶対に許せない」という感情を露わにするものもあるのですが、一方で「過去は過去で、我々は未来に生きなくてはならない」という現実的な意見を言う人も増えています。
もちろん4千年の歴史を誇る中国のことですから、少しもてはやして嬉しがらせて相手の気持ちを籠絡するくらいの戦略的な態度を取ることは朝飯前ですから、日本としては精々話を半分に聞いて浮かれず驕らずの姿勢でかの国に臨みたいものです。
しかし一国の国民全体が、他国からうらやましがられるほどの素養をもって高いレベルで日々を生きているということは改めて自覚をしても良さそうです。
※ ※ ※ ※
内向きには高い素養をベースにした理想主義を求め、外向きには冷徹な現実主義を貫く。国柄や国民性もそういう使い分けが欲しいところですが、日本人はどうしても現実的な姿勢が苦手のよう。
現実と将来予測に立脚して、現実的な提案と社会誘導的な役回りを演じるのは官僚なのですが、これがまたえらく評判が悪い。
現実と理想のバランスが取れるような一段上の国を目指す、というのはさらに理想が高すぎますかね。
