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P.137 水墨画に惹かれて、誰でも真似してやってみるけど、
こりゃあ、だめだっていうのであきらめる。
墨というのは、そんなにかんたんに手なずけられる材料ではないんですよ。
自分の思ったとおりにいかない。つねにどこか裏切られる。
それが面白くて、私などはやめられずにつき合っている。
私の母は日本画を習っていたので、お稽古風景を思い出しました。
先生の筆の動きを見ていると、ヒョイヒョイと水を含ませ、
チョンチョン、またはスーーっと自由闊達に動いて、
あれ、鳥の顔が! あれ、大河の流れが!!
あれ、雪山に月が!!
という具合に、一瞬にして情景が出現し、
子供心にも感心していました。
母の方はそれを真似して、水と顔料絵の具を混ぜ合わせるのですが、
水茎の跡も麗しく……というわけにはいかないようで、
先生のお手本とは、どこが違います。
これが達人と模倣者の違いなのでしょう。
最初は模倣から入り、いつか、画材を手なずける。
なるほど。
では、歌は?
毎日、歌って、私は何を手なずけようとしているのか?
Hamony??
最近やっと、ハモるコツが少し分かるようになってきました。
他パートの音と伴奏音、そして自分の音が独立して聴こえる……
ということは、今までは聴こえていなかったということです。
あ~、恐ろしや!と思いますが、
すこ~しは進歩したのかしら?と喜ぶことにします。