P.206~207 ささやかな喜びを見つける
(フランス人のシックFamilyの)楽しみはささやかで、
言ってみれば、同じことの繰り返しだった。
けれども、彼らは毎日の暮らしのなかでマンネリになりがちなことを
楽しんでしまう方法を見出していた。
(中略)ささやかなことに喜びを感じることができれば、
満ち足りてバランスの取れた生活を送れるようになる。
そうすれば、ムダ遣いをしたり、やたらと物を買いこんだり、
食べ過ぎたりといった、不健康な習慣に陥ったりしなくてすむ。
アメリカ人は……という決めつけは、したくないけれど、
少なくとも若い著者は物質&快楽主義にどっぷりと浸かり、
フランス人や日本人のような<生活を紡ぐ>という感覚を
持っていないようです。
P.209で彼女が「きりがなくてうんざりしがちな雑用」と決めつけている家事は
禅的に考えれば、
日々、やらせていただく「心の浄化のための作業・修行」です。
ミュージカル映画「Mary Poppins」に
「A spoonful of sugar makes a medicine go down」という歌がありました。
「苦いお薬も、スプーン一杯のお砂糖で、簡単に飲めちゃうよ」という内容です。
日々の家事・雑用は、苦いお薬でしょうか? 辛い労働でしょうか?
それらは私達日本人にとっては、有難い・嬉しい作業です。
「アメリカのお嬢ちゃんたち、禅を学んではいかが?」
と教えてあげたくなる終章でした。