P.47 インフラメイジング:「炎症 inflammation」と「老化 aging」を組み合わせた造語。
イタリア・ボローニャ大学医学部名誉教授・Dr.C.Franceschiが提唱。
細胞が年老いて機能を果たせなくなったら分裂を停止する。
(中略)がん細胞のような悪性の細胞が増殖するのを防ぐための腫瘍抑制反応。
この老化した細胞は「炎症性サイトカイン」というタンパク質を作り出す。
これが分泌されると、周囲の細胞まで老化させ、炎症と老化が加速していく。
「細胞死」が起きると、細胞の残骸などが排出されてゴミになる。
本来、こうしたゴミは、体内の免疫反応によって素早く取り除かれる。
が、年とともに免疫機能が低下すると、ゴミ除去の能力が低下し、体内に蓄積
されやすくなる。
P.49 作られるゴミの量が増えるうえに、ゴミを除去する能力が衰えていくのですから
加齢によって慢性炎症が起きるのは、ある意味で必然的な現象。
最近の研究では、いわゆる加齢性疾患と呼ばれる病気、たとえば
認知症、糖尿病、パーキンソン病、これらに慢性炎症が大きく影響している
ことが明らかになってきた。
上記のような疾患に個別に対処するのではなく、
慢性炎症に効果的に対処できるようになれば、
あらゆる病気に同時に対処できる。
その慢性炎症を抑える鍵は、
P.50 「カギは、食事と運動。
適切な食生活と運動習慣によって、体内で作られるゴミが減り、
ゴミが作られても、きちんと除去されるのです。
その結果、炎症を引き起こす刺激が弱まり、
老化のスピードを遅らせられるとわかってきた。」