銀座もどんどん新しくなる。6丁目にあった松坂屋銀座店が取り壊され、新しい商業施設が建設されようとしている。銀座中央通りで一番北にあった「ホテル西洋銀座」、そしてそこにあった劇場「ル・テアトル銀座」、映画館「銀座テアトルシネマ」も昨年閉鎖され、もうすぐ解体される。2丁目にあってよく行く文具店「伊東屋」も改築中で、今は松屋の裏で仮営業中。ここはもともとは1904年創業だという。写真はホテル西洋銀座、松坂屋跡、工事中の伊東屋。
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中央通りは外国高級ブランド店がずらっと並んでいる。どうも銀座にふさわしいのかなあと思いつつも、銀座なら必ずホンモノのブランド品が手に入るというのも、アジア全体を考えれば必要なことなんだろう。1925年に銀座店を開店した松屋銀座店は銀座を代表するデパートだけど、その周りがブランド店集中地域。夜に行くと、シャネルの壁に映像が流れて面白い。松屋の隣がルイ・ヴィトンで、道を隔ててブルガリ、少し行くとティファニーがある。中央通りの向かいがシャネル。
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それでも銀座には超高層のショッピングビルはなく、昔からの店も結構残っている。それに古い建物も少しはある。今回知ったのだが、銀座に「東京都指定歴史的建造物」が3つある。2丁目の「メルサ」の裏にあるのが「ヨネイビル」。上の方には会社が入っているようだけど、1階には「アンリ・シャルパンティエ」という神戸のお菓子屋が入っている。1930年建築の非常に趣のあるビルで、震災後のモダンな銀座のムードを今に伝えている。
銀座の外れの方、一丁目の一番東、三吉橋の近くにある「鈴木ビル」というのも歴史的建造物。でも、ここは周りを建物に囲まれて写真が撮りにくい。しかも時間的に太陽が当たって、あまりよく撮れていない。1929年建築で、寄席などに使われた建物らしいが、中を見られないのでよく判らない。
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三つ目が「藤村・透谷の碑」のある泰明小学校なんだけど、現役の学校だから、自由に入れない。小学校だから夕方にはもう閉まっている。一方、銀座西6丁目の電通銀座ビルは、都ではなく中央区の歴史的建造物だけど、昭和モダンの様式美が美しい。1934年建築のビルで、当時は電通本社(日本電報通信社)だった。銀座にはこういうビルがまだ残っているのである。銀座散歩も面白い。
一方、昔の姿がないもの、全く影も形も無くなったものも多い。6丁目にある交詢社ビルは、2004年に建て直されて、以前の名残りはファサード(正面)だけ残されている。交詢社(こうじゅんしゃ)というのは、福澤諭吉の提唱で作られた実業家社交クラブである。70年代にここのホールが映画上映に利用されていて何度か行ったことがある。非常に古い感じのビルが残されていて、エレベーターに年寄りの係員がいたのが昔風だった。今は改築されショッピングビルになっているが、上の方にはドレスコードのある交詢社があって、裏へ回ると車がズラッと停まっている。
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僕が一番出かけているのは映画館や劇場なので、東京の町はそれで覚えていった。近くの日比谷や有楽町には映画館や劇場が多いが、千代田区だから銀座散歩から除く。普段は区境などほとんど意識していないが。今の銀座にはあまり劇場や映画館が少ない。歌舞伎座は銀座だけど、新築の時に写真を載せたので今回は扱わない。そうすると、銀座8丁目の博品館劇場、東銀座の新橋演舞場ぐらいか。(銀座能楽堂もある。)映画館も少なくなって、丸の内TOEIと和光裏のシネスイッチ銀座ぐらいだろう。シネスイッチ銀座というのは、1997年までは「銀座文化」と言っていた。「ニュー・シネマ・パラダイス」や「ライフ・イズ・ビューティフル」「かもめ食堂」などをやった映画館である。劇場じゃないけど、かつて銀座7丁目に「銀巴里」というシャンソン喫茶があった。調べると、1951年~1990年とある。美輪明宏、戸川昌子、金子由香里などが活躍した場所である。ここは跡地に「元銀巴里跡」の碑が残っている。写真は銀巴里跡、博品館、シネスイッチ。
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ところで、跡地の碑もなくすっかり消え去ったけど、僕が一番行った銀座の場所は、「銀座並木座」という小さな名画座である。並木通りの2丁目のビルの地下にあった映画館で、館内に柱が建ってて見にくい場所があるようなホントに小さなところだった。番組は特に最後の頃は古い日本映画に特化していて、小津や成瀬、黒澤などをいっぱいやっていた。僕はここで黒澤と小津を初めて見た。高校生の時で、「天国と地獄」や「東京物語」があまりにも面白く、続けて2回見てしまった。でも古い映画ばかりではなく、土本典昭の「水俣」もここで見たし、文化祭の後で藤田敏八の「八月の濡れた砂」を見たのもここ。大好きな映画で、大学生になってまた見に行った。主題歌を歌った石川セリが来ていて、歌ったことをよく覚えている。井上陽水夫人になった人である。今は何の痕跡もないけど、「銀座並木通りビル」が建っているあたりにあったのではないかと思う。
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中央通りは外国高級ブランド店がずらっと並んでいる。どうも銀座にふさわしいのかなあと思いつつも、銀座なら必ずホンモノのブランド品が手に入るというのも、アジア全体を考えれば必要なことなんだろう。1925年に銀座店を開店した松屋銀座店は銀座を代表するデパートだけど、その周りがブランド店集中地域。夜に行くと、シャネルの壁に映像が流れて面白い。松屋の隣がルイ・ヴィトンで、道を隔ててブルガリ、少し行くとティファニーがある。中央通りの向かいがシャネル。
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それでも銀座には超高層のショッピングビルはなく、昔からの店も結構残っている。それに古い建物も少しはある。今回知ったのだが、銀座に「東京都指定歴史的建造物」が3つある。2丁目の「メルサ」の裏にあるのが「ヨネイビル」。上の方には会社が入っているようだけど、1階には「アンリ・シャルパンティエ」という神戸のお菓子屋が入っている。1930年建築の非常に趣のあるビルで、震災後のモダンな銀座のムードを今に伝えている。
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銀座の外れの方、一丁目の一番東、三吉橋の近くにある「鈴木ビル」というのも歴史的建造物。でも、ここは周りを建物に囲まれて写真が撮りにくい。しかも時間的に太陽が当たって、あまりよく撮れていない。1929年建築で、寄席などに使われた建物らしいが、中を見られないのでよく判らない。
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三つ目が「藤村・透谷の碑」のある泰明小学校なんだけど、現役の学校だから、自由に入れない。小学校だから夕方にはもう閉まっている。一方、銀座西6丁目の電通銀座ビルは、都ではなく中央区の歴史的建造物だけど、昭和モダンの様式美が美しい。1934年建築のビルで、当時は電通本社(日本電報通信社)だった。銀座にはこういうビルがまだ残っているのである。銀座散歩も面白い。
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一方、昔の姿がないもの、全く影も形も無くなったものも多い。6丁目にある交詢社ビルは、2004年に建て直されて、以前の名残りはファサード(正面)だけ残されている。交詢社(こうじゅんしゃ)というのは、福澤諭吉の提唱で作られた実業家社交クラブである。70年代にここのホールが映画上映に利用されていて何度か行ったことがある。非常に古い感じのビルが残されていて、エレベーターに年寄りの係員がいたのが昔風だった。今は改築されショッピングビルになっているが、上の方にはドレスコードのある交詢社があって、裏へ回ると車がズラッと停まっている。
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僕が一番出かけているのは映画館や劇場なので、東京の町はそれで覚えていった。近くの日比谷や有楽町には映画館や劇場が多いが、千代田区だから銀座散歩から除く。普段は区境などほとんど意識していないが。今の銀座にはあまり劇場や映画館が少ない。歌舞伎座は銀座だけど、新築の時に写真を載せたので今回は扱わない。そうすると、銀座8丁目の博品館劇場、東銀座の新橋演舞場ぐらいか。(銀座能楽堂もある。)映画館も少なくなって、丸の内TOEIと和光裏のシネスイッチ銀座ぐらいだろう。シネスイッチ銀座というのは、1997年までは「銀座文化」と言っていた。「ニュー・シネマ・パラダイス」や「ライフ・イズ・ビューティフル」「かもめ食堂」などをやった映画館である。劇場じゃないけど、かつて銀座7丁目に「銀巴里」というシャンソン喫茶があった。調べると、1951年~1990年とある。美輪明宏、戸川昌子、金子由香里などが活躍した場所である。ここは跡地に「元銀巴里跡」の碑が残っている。写真は銀巴里跡、博品館、シネスイッチ。
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ところで、跡地の碑もなくすっかり消え去ったけど、僕が一番行った銀座の場所は、「銀座並木座」という小さな名画座である。並木通りの2丁目のビルの地下にあった映画館で、館内に柱が建ってて見にくい場所があるようなホントに小さなところだった。番組は特に最後の頃は古い日本映画に特化していて、小津や成瀬、黒澤などをいっぱいやっていた。僕はここで黒澤と小津を初めて見た。高校生の時で、「天国と地獄」や「東京物語」があまりにも面白く、続けて2回見てしまった。でも古い映画ばかりではなく、土本典昭の「水俣」もここで見たし、文化祭の後で藤田敏八の「八月の濡れた砂」を見たのもここ。大好きな映画で、大学生になってまた見に行った。主題歌を歌った石川セリが来ていて、歌ったことをよく覚えている。井上陽水夫人になった人である。今は何の痕跡もないけど、「銀座並木通りビル」が建っているあたりにあったのではないかと思う。
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