8月も残すところ三日・・・。この8月中にも何冊かの本を読みましたが・・・、感想文として残したいと思ったのはこの二冊だけ(苦笑)
その絶対に書きたかった「読書感想文」を、今日、明日と二回に分けてUPします。
8月6日は、広島に原爆が投下された日。
8月9日は、長崎に原爆が投下された日。
8月15日は、太平洋戦争の終わった日。
そんな8月に、息子が薦めてくれた本が2冊あります。
この二冊は、隣に置いていっしょに読むべき本です。
最初に読むのは、
「AIとカラー化した写真でよみがえる 戦前・戦争」
庭田杏寿 × 渡邊英徳 (記憶の解凍プロジェクト)
冒頭、著者の渡邊氏がこう書いています。↓
『この本には、カラー化された戦前から戦後にかけての写真が収録されています。当時の写真は、もっぱらモノクロです。カラーの写真に眼が慣れた私たちは、無機質で静止した「凍りついた」印象を白黒の写真から受けます。
このことが、戦争と私たちの距離を遠ざけ、自分事として考えるきっかけを奪っていないでしょうか』
確かに・・・モノクロ写真って「歴史の中の1ページ」という感じでしか見ませんね・・・。
ロシアがウクライナへ侵攻してもう半年・・・日本の多くの人たちが、少しづつ「直接は関係ない」「遠くの国のこと」と、関心が他に移っているような気がします。
日本が負けた戦争から77年の今年、体験した人たちも多くは生きていない今だからこそ、もう一度「戦争は絶対にダメ」というメッセージを送ってくれた本です!
広島に投下された原子爆弾の「きのこ雲」・・・。
AIは、きのこ雲を白く着色したそうです。
ツイッターで公開したら、「オレンジ色」という指摘を受けたとか・・・。そして、きのこ雲に関する資料も参考にしながら色補正を加えた写真が↓です。
このように、当時の貴重な写真を、最初はAIで、次に様々な資料や人々の記憶を聞きとり着色をした写真の数々・・・。
そのお話を伺った年老いた人たちが、忘れていた当時を思い出し涙ぐんだり笑顔になったり、とつぜん雄弁になったりと、驚きの場面も見せてくれたそうです。
カラー化された色彩は、当時のものとは異なることも多いそうですが、不完全であっても、モノクロより色があることで、とっても身近に感じるんでしょうね。
原爆投下ら一年、まだ焼野原が目立つ広島市街。八丁堀の福屋デパートの屋上から南東方面を望むカップル。 ↓カラー化したもの。
この二人~~、その後二人で幸せな人生を送ったのではと感じます。
この本のもう一人の著者「庭田さん」~~、広島生まれだそうです。
広島では、8月6日が近づくと学校での「平和教育」が活発になり、当たり前に「戦争」を考える時間が増えるのだとか・・・。
広島以外の地に住む人には想像もできないことですね。
カラー化された写真で印象に残った一枚~~。
お花畑での幸せそうな家族~~♪
一番右の白い帽子をかぶったKさんは、お話を聞きに行ったときには、認知症で、「何も分からないと思います」と家族の方に言われたそうですが~~、
この家族写真を見せたら、突然「これはタンポポだよ」「真ん中の人に育ててもらった」と、語りだしたとか・・・!
このように、当時の人たちの「想いや記憶」を、残し伝えていくのもカラー化の意味があるんですね。
時間をかけて、じっくり見た本です。