prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「マトリックス・リローデット」

2003年08月17日 | 映画
死んだ人間まで蘇らせる展開になって、「スーパーマン」で時間を逆戻りさせてやはり死者を蘇えらせたのと同じ索然とした気分になった。こういう作品を支えるルールを初めから提示しなくて作者が勝手に決めて行く無制限な展開にすると、後出しジャンケンみたいに後でどうとでも取り繕えるわけだから、緊張感も何もあったもんじゃない。

会話シーン(長い上に、前提になっている用語の解説がないものだから、何言ってるんだかわからないんだ、コレが)の恐るべき平板な演出。同じサイズの切り返しをずーっと続けてくだけ。これを今どきテレビドラマ並み、などと言ったらテレビディレクターに張り倒されるな。

高速道路のチェイスシーン、あれこれCGの趣向に凝るのに夢中になって、危機一髪で駆け付けてくるヒーロー(?)のネオが間に合うかどうかカットバックするかという映画黎明期の演出さえぬかっているありさま。間に合おうが合うまいが、どうでもいいんだったらどうハラハラさせるっていうんだ。
(☆☆★★★)


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「茄子・アンダルシアの夏」

2003年08月17日 | 映画
ぴたっと自転車がチームでフォーメーションを組んで位置を入れ替えながら風を順繰りに避けて走る描写など、今まで知らなかった自転車のチームプレーがよくわかるように描かれている。作画技術は高いのが当たり前になっていて、今さら誉めるまでもない感じ。「茄子」が自転車と何の関係があるのか、見ないとわからないというのは映画の題名とするとどんなものか。50分足らずという上映時間にしては、ラストのくくり方が丁寧すぎて少し長く感じる。
(☆☆☆)


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「男を10日間でフル方法」

2003年08月17日 | 映画
ラストは分かり切っているし、その通りにならなくては困るのだが、そこに至るまでがどうも工夫が足りない。せっかく本物のマービン・ハムリッシュ(太ったなあ)を出しているのに、音楽の上で立てていないとか、イサドラ・ダンカンなんて名前のネックレスなんて出てくるからヒロインの首を絞める役にでも立つのかと思ったらなんでもなかったり。
(☆☆★★★)


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