床に見取り図を描いただけの舞台装置のような抽象的なセットで撮っているのにも関わらず、個々のメイクや服装・小道具の類や、光の当て方がリアルという以上に、奇妙なくらいアメリカの<>の生な臭いがした。というより、東京が大いなる田舎というような意味で世界の田舎であるアメリカを描いているようだ、と思っていると、エンドタイトルのバックが貧しいアメリカを撮った写真の連続になっていた。
「ダンサー・イン・ザ・ダーク」はアメリカを舞台にしながらアメリカではまったく撮っていないというが、ワンクッションおきながら、本物よりそれらしい、というか今の世界の構造の中心に迫るような作り。
ワンセットドラマの閉塞感とともに、壁という壁が全部ないのだから、村
人が全員互いに見てみぬふりをしながら、見張っている図になる。いくら抽象化した描き方とはいえ、子供を皆殺しにするのをまともに描くのはこの監督くらいだろう。カメラがかなりぐらぐらしているが、監督自身がオペレートしているため。
(☆☆☆★★)

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「ダンサー・イン・ザ・ダーク」はアメリカを舞台にしながらアメリカではまったく撮っていないというが、ワンクッションおきながら、本物よりそれらしい、というか今の世界の構造の中心に迫るような作り。
ワンセットドラマの閉塞感とともに、壁という壁が全部ないのだから、村
人が全員互いに見てみぬふりをしながら、見張っている図になる。いくら抽象化した描き方とはいえ、子供を皆殺しにするのをまともに描くのはこの監督くらいだろう。カメラがかなりぐらぐらしているが、監督自身がオペレートしているため。
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