prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「桜の代紋」

2011年05月09日 | 映画
若山富三郎扮する刑事の名前は奥村昭夫というが、富三郎の本名は奥村勝、弟の勝新太郎の本名が奥村利夫。なんか微妙に混ざっている。

製作は1973年だが、「ダーティハリー」が71年で明らかに乱暴刑事ものとしての影響下に作られている。
取調べにあたる刑事がニンニクを生でかじって息を吐きかけ汁を容疑者の顔になすりつける拷問(?)には笑った。富三郎が柔道にかこつけて容疑者を何度も投げ飛ばすのもがちょっとおもしろい。

三隅研次監督らしい凝った画面がところどころに見られ、血がどばどば出るあたりも「子連れ狼」調だが、現代劇となると勝手が違う感じ。
富三郎の立ち回りの腕は、ヤクザたちにボコボコにされて机を飛び越えて床に落ちたり、床を滑っていって壁に激突したりと、攻撃するところよりやられるところで発揮されている。

若い刑事が関口宏。情けないだけでなく、なんか今の顔がだぶるせいかいかがわしい感じがして、こいつがイヌ(ってヤクザ側の内通者ということ)かと思った。

スタッフは旧大映系、内容は東映的、配給は東宝という妙な取り合わせ。

「日本映画専門チャンネル」で黒沢清監督の推薦作品として放映されたのだが、相変わらずよくわからない趣味ですね。
(☆☆☆)


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桜の代紋 - goo 映画


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