
タイトルを見ていたら、企画が日活アクションで有名な(他に「西鶴一代女」などもあるが)児井英生、助監督がロマンポルノで名を上げる小沼勝といった名前が目に付く。
日活唯一の怪獣映画だけれど、南の島から連れてきた怪獣の親が日本まで追ってくる基本的なストーリーは「モスラ」調(イギリスの「怪獣ゴルゴ」がさらに元らしい)で、日本人が肌を黒く塗って南洋の「土人」を演じるというのは昔のアメリカのミンストレル・ショーみたいなもので、今だともろにポリティカル・コレクトネスにひっかかるところ。
特撮・原案担当の渡辺明は円谷英二と共に東宝で怪獣の造形などをしていた人だそうで、特撮の基本的な技法に大きな違いはないように思える。
ガッパは名前から連想するような河童より羽を広げて飛ぶ姿やクチバシなどかなりカラス天狗みたいな姿です。
日本企業の様子が東宝製より豪勢な感じで、ガッパを報道するのが新聞ではなくカラーのグラフ雑誌だったり、熱海あたりの旅館で芸者を上げて宴会を開いている様子が今見ると高度成長期真っ盛りの感(製作は1967年)。