今年は小田急電鉄開業80周年、更にはその看板列車でもある特急ロマンスカーの元祖ともいえる存在で、日本の鉄道史にも残る名車SE車(3000形:現在は退役していますが、1編成が海老名で大事に保存されています)運行開始から50周年という節目の年であり、これを記念して現在活躍しているロマンスカー7000形(LSE)の一編成がバーミリオンオレンジの旧塗装に復元される事は、小田急電鉄HPでも公式ニュースリリースが出ていますので、ご存知の方も多いかと思います。
また小田急にとって節目の年とも言える今年は、ロマンスカーの主たる目的地の一つでもあり、小田急グループの交通機関や観光施設などが多数存在する箱根エリアにおいても、箱根ロープウェイ全線が営業再開した事も忘れてはなりません。
という事で、今日は箱根ロープウェイの画像を掲載すると共に、ロープウェイの過去に関しても少々取り上げたいと思います。
箱根ロープウェイは1959年に早雲山~大湧谷間が開通、その翌年には残る大涌谷~桃源台間が開通し、箱根周遊には欠かせない存在ともいえる交通機関ですが、近年は老朽化や輸送力不足が目立ち、また気象条件や構造的な理由によって運休も多発していた様で、これらの対策として近年、スイスやオーストリアなどで実績のある新型(複式単線自動循環式(DLM)フニテル)への架け替えが行われ、2002年には早雲山~大涌谷間でこの新型ロープウェイが運行開始しています。
その後暫くは大涌谷を境に新型と旧型が混在する状況で、旧型で統一されていた頃と異なり大涌谷での乗換えが必要となりましたが、新旧双方のロープウェイを楽しめる一石二鳥ともいえる状況となりました。
しかしこの形態も長くは続かず、昨年5月末をもって大涌谷~桃源台間の旧型ロープウェイは運行を終了し、新型への架け替えに伴い1年間はバスによる代行輸送となりましたが、つい先日(1日)架け替え工事が終了し、晴れて全線が新型ロープウェイで運行再開となりました。
この新型ロープウェイは旧型に比べて輸送力が大きく、また展望も優れ強風にも強いなど、安定した輸送とロープウェイの付加価値向上という両面で優れ、箱根エリアの観光をより魅力的なモノにする事は間違いなく、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も近い内に登場する復活旧塗装のLSEをはじめ、各種のロマンスカーやブルー帯を纏った通勤車両といった魅力的な小田急線の電車で箱根エリアへ足を伸ばされる機会がありましたら、是非新しくなった箱根ロープウェイにも足を伸ばされては如何でしょうか?
(こんな事を言っているMAKIKYUも一応神奈川県民の一員でありながら、大涌谷~桃源台間はまだ旧型しか乗った事がないのですが…)
写真は現行の新型ロープウェイ(写真は早雲山~大涌谷間を運行しているロープウェイ)と、かつてのロマンスカー旧塗装を思い出させるバーミリオンオレンジの塗装を纏った在りし日の旧型ロープウェイ(現在この姿を見る事は出来ません)です。