先月MAKIKYUが青春18きっぷで房総・東総方面を訪問した際には、房総半島方面から銚子へ移動する際に、銚子行きの目当ての列車まで少々時間が空く事もあり、東金~八街間で路線バスに乗車してみましたが、そのバスが九十九里鐵道の運行する八街線です。
九十九里鐵道とは名前の通り昔は鉄道も運行していた事業者で、東金から片貝方面へ軽便鉄道を走らせていましたが、鉄道の廃止から長い年月を経た今でも社名はそのままで、東金駅から九十九里海岸方面へ向かう路線を主体に、小規模ながら東金周辺のバス路線を幾つか運行しています。
千葉市内や市原、茂原などで多数の路線バスを走らせている小湊鐵道とは別会社ですが、資本関係もあって同じ塗装を纏っており、最近は同社からの車両移籍も行われています。
先月MAKIKYUが乗車した八街線は、同社のメインとも言える九十九里海岸方面とは逆に、東金駅から内陸へ向かう路線で、東金や八街といえば辛うじて東京の通勤圏にも入るエリアですが、途中は長閑な農村風景の中を走る完全なローカル路線です。
途中の区間では道路幅が比較的狭い箇所を通る事もあり、車両は専ら中型車が充当されていますが、この車両も首都圏の一都三県においては極めて古い部類に入り、見るからに古めかしい富士重工6E車体に板張り床車両(写真の車両は昭和63年式)が運用される点も注目です。
この八街線は運行本数が5往復程度と非常に少なく、予め時刻を調べておかなければ偶然運行時刻に遭遇しない限り乗り難いですし、40分程度の乗車時間で600円という運賃も決して割安とはいえませんが、鉄道駅間を結び、東京からさほど遠くないエリアで長閑なローカルバスの旅が手頃に楽しめるという点ではおススメで、旧型車両に遭遇できるという点でも魅力的な路線ですので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様もこの方面へ行かれる機会がありましたら、乗車を検討されてみては如何でしょうか?
写真は八街駅に到着した際の八街線充当車両と、途中の区間を走るワンシーンです。