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秩父鉄道1000系電車~今でも中間車は非冷房車―これで急行だけは…

2007-09-10 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

 

MAKIKYUは先日、最後の5回(日)目だけ残っていた青春18きっぷ(有効期間は今日まで)を使用し、群馬県の横川にある「鉄道文化むら」へ日帰りで出かけていましたが、その道中では秩父鉄道にも立ち寄り、その際乗車した車両が1000系と呼ばれる車両です。

この車両は旧国鉄の101系電車(一部はJRにも継承されたものの、現在JR線上では全廃)を譲受したもので、この形式自体が1950年代後半~60年代前半にかけて製造された車両ですので、一応新性能車とはいえ、経年は40年を越えていますので、地方私鉄で現在活躍している車両の中でもかなり古い部類に入ります。

秩父鉄道には1980年代に入線し、以来1000系を名乗って現在まで活躍しており、3両1編成のこの形式は現在でも普通列車の主力なっていますが、秩父鉄道入線後にも塗装変更をはじめ、ワンマン化改造(車内での運賃収受は行わないため、運賃箱や運賃表示器の設置はなし)や冷房化改造などが行われ、先頭車パンタグラフの増設も行われていますので、入線時とは少々様相が異なるものとなっています。

とはいえ下回りや車体形状などは種車を継承しており、車内も荷棚が取り替えられるなどの小変化はあるものの基本的にほぼ原型ですし、近年行われた冷房化改造も両側の先頭車のみに限られ、中間車は「弱冷房車」ならぬ「非冷房車」となっている状況ですので、旧国鉄ムードを堪能するには充分過ぎる程ですが、今の時期は中間車だけ乗客の姿がまばらという有様は少々問題ありという気がしますし、経年もあってかなり草臥れた印象を受けるのも事実です。

そのため近年首都圏ではJRや大手私鉄などでコストダウン形新形式が続々と登場し、JRでは101系の後継車とも言える103系が首都圏から全廃となったのをはじめ、1970年代~80年代にかけて製造された冷房付きの大型(車体長20m)車両が次々と淘汰されている現状では、この草臥れた1000系の置き換えにこれらの車両を導入しても…と感じてしまいますが、それどころか最近になって、来月秩父鉄道の走る埼玉県内に「鉄道博物館」(所在地は同線沿線ではなくさいたま市)が開設される事にちなんで、旧国鉄時代のオレンジ色を再現したリバイバル塗装車も登場した程ですので、この形式に関してはまだ暫く使い続ける様です。

MAKIKYUも先日秩父鉄道に乗車した際には、時間の関係もあってこのリバイバル塗装編成に乗車こそ出来なかったものの、熊谷駅でその姿を目撃する事が出来ましたので、リバイバル塗装編成が現行秩父鉄道塗装の同系と並んだ際の写真を掲載すると共に、今でも非冷房のままで原型に近い中間車車内の様子と、他ではあまり類を見ない中間車車内に貼られた「前後の車両は冷房車です」と書かれたステッカーの写真を公開したいと思います。

また今後オレンジ色に引き続き、カナリヤとスカイブルーの塗装を纏った編成も登場する模様で、MAKIKYUは今回逆光状態の写真が少々ある程度ですので、リバイバル塗装が3編成出揃った頃にでも再度秩父鉄道も訪問したいものです。

ただいくら他に稼動車両が存在しない希少車両とはいえ、オールロングシートの通勤仕様で非冷房車が組み込まれている状況などを考えると、お世辞にも快適とは言い難い車両ですので、最近臨時で運行された有料急行での運用だけは今後控えて頂きたいもので、特別仕立ての臨時列車で通過駅を設定するにしても、せいぜい準急(普段運行されていませんが、一応種別幕だけは入っていますので、これを表示するのはなかなか面白い気がします)辺りにして頂きたいと感じてしまうのはMAKIKYUだけでしょうか?