先日「MAKIKYUのページ」では、日本国内でよく見られる自動改札機に関して取り上げましたが、今日はその記事の最後で海外の自動改札機に関しても…と触れた事もありますので、今日は久々に韓国関連の記事として、お隣の国・大韓民国(韓国)で使われている自動改札機に関して3つほど取り上げたいと思います。
韓国でも日本と同様、様々な機種の自動改札機が使われているのですが、地下鉄などの都市鉄道では日本の鉄道の様に普通乗車券とサイズが大きめの定期券の様に、大きさの異なる複数種類の券種を扱うのではなく、日本の普通乗車券程度の大きさの乗車券と、IC乗車券のみを扱うことが多い事もあって、乗車券投入口は概ね小さくなっているのが一つの特徴と言えます。
1枚目の写真は釜山の地下鉄で使用されている自動改札機で、同種のものはソウルでもソウルメトロの駅などで多数見かける事ができ、入場時にバーを押し開けて通るスタイルは日本の都市鉄道ではまず見られませんので物珍しい気がしますが、この改札機を見ると福岡から僅か200km程度しか離れていない釜山でも異国の地にいる事を実感させられる反面、入出場に時間を要しますし、大きな手荷物がある際などは厄介ですので、実用面では今一つという感があります。
また改札機の入出場方向もバー回転方向の関係もあるのか、入場か出場の何れかに限られ、日本の自動改札機の様に入出場両用ではありませんし、乗車券投入時も表側を上にしておかないと通れない(日本でも仙台の地下鉄などは、乗車券の表面を上にして投入しないと駄目ですが…)など、機能面でも難ありといった感があります。
あと余談ながら改札機下部に張られた黄色いステッカーは、ハングルで「入口[EN]」と「オ ソ オ シプ シ オ(いらっしゃいませ)」と記されており、封鎖されている機械は故障かメンテナンスなのか、設置された看板には「危険」「出入禁止」と書かれています。
2枚目の写真はソウル近郊を走る広域電鉄でよく見られる自動改札機で、写真はKORAILの駅で撮影したものですが、こちらは日本で見られる自動改札機とは若干形状が異なるものの、改札機フレームや扉形状、それに無札・小児検知用のバー形状などが日本の鉄道でよく見られるタイプを連想させられます。
この改札機を通った後に乗車する電車まで何処となく日本の鉄道を連想させられるともなれば、何となく日本とは異なる雰囲気があるとはいえ、日頃日本の鉄道を使い慣れている身としては親近感を感じるもので、日本から見ればまだやや遅れが見られるとはいえ、幅広の改札機が設置されている点もバリアフリーの観点から評価でき、また乗客の立場からしてもこちらの方が良い気がします。
そして3枚目の写真は大邱の地下鉄で使用されている新型の自動改札機で、無札検知用のバーがないすっきりとした感じが如何にも新型機という印象ですが、大邱の地下鉄は路線網も限られて他路線とは完全に独立しており、運賃も2段階しかない事もあってか、普通乗車券はコイン型のICチップ内蔵トークン(大邱では開業当初は磁気券を用いていましたが、後にこのタイプへ変更:トークンタイプの乗車券は日本では流行りませんが、韓国や中国の都市鉄道では近年採用事例が多いです)を用いており、乗車券は非接触式のみとなっている事から、入場口には乗車券投入口が存在していません。
この改札機では普通乗車券(トークン)のみ出場時に回収する事から、こちらのみにトークン投入口が設置されているのが大きな特徴となっていて、この様に海を超えただけで九州辺りからは至近距離にある地(福岡~釜山間は約200km:高速船で片道約3時間です)とはいえ、日本とは随分異なる点が多数見受けられる点は興味深いものがあります。