今日MAKIKYUはJR東海道本線に乗車する機会があったのですが、その際には何度も姿を目撃こそしていたものの、3月に営業開始して以来、なかなか乗車する機会がなかった最新型車両・E233系3000番台にようやく乗車する事が出来ましたので、今日はこの車両に関して取り上げたいと思います。
E233系はJR東日本の首都圏一般型標準車両の最新タイプで、最初に中央線快速用、次いで京浜東北・根岸線用に導入され、そして東海道本線用で3例目となりますが、前2者は比較的乗車時間が短い通勤路線用(中央線快速は高尾以遠に直通する列車などもありますので、そうなると結構な乗車時間になりますが…)として製造された事もあって、全車両が4扉ロングシートの通勤仕様となっています。
しかし東海道本線用は4扉ロングシート車も含まれるものの、普通車でも一部車両は4扉ながらドア間にボックスシートを配しており、トイレも設置されていますし、2階建てグリーン車の組込みもあるなど、近郊型故に同一形式ながらも前2者とは様相が異なっており、この点は「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い車両」の代表格とも言える先代の首都圏一般型標準車両と共通しています。
前2者は既存車両の老朽取替え(京浜東北・根岸線の車両は平成生まれの3VF車ですので、この手の車両の取替えは異例ですが…)で短期間に大量増備となっているのに対し、東海道本線用は横須賀・総武快速線用車両(E217系)の更新に伴った既存車両捻出(E217系1編成)の補充分として1編成のみの導入となっていますので、当面は増備予定もない模様で、ある程度運用が限られるとはいえ捕まえ難い状況です。
編成は現在基本10両(うち2階建てグリーン車2両)+増結5両で、東海道本線東京口で活躍する他形式と共通しており、現在はE233系の増解結を伴う運用こそ設定されていないものの、一応「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い車両」の代表格とも言える東海道本線の主力形式との併結も考慮されている模様です。
その事もあってか、車内案内表示装置は通勤仕様の中央線快速用や、京浜東北・根岸線用のLCDモニターではなく、主力形式と同等の2段式LEDによる文字案内となっていますが、普通車の座席モケットも主力形式との整合性を考慮したのか、主力形式と同等のものを用いており、この点は新車とはいえ、同系統の色彩(青系統)ながら新柄を採用した京浜東北・根岸線用のE233系などに比べて、どうも薄暗く新鮮味に欠ける感があります。
(その割に床材などは主力形式とは別物なのですが…)
車内も通勤仕様のE233系と、「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い車両」の代表格とも言える東海道本線の主力形式を折衷した車両という感があり、特徴的な荷棚やつり革(これは好みが大きく分かれ、MAKIKYUは余り感心できないのですが…)の形状をはじめ、座席も厚みのある座面(この点は評価できるのですが、普通車ボックス席背もたれ上部の異様な感触は相変わらずです)となっていますし、普通車の客扉内側も、E233系の特徴と言えるガラス四隅が角張った化粧板仕上げとなっています。
ただ普通車の客扉は化粧板仕上げとなっているにも関わらず、2階建て車両となっているグリーン車の客扉内側はE233系登場以前の形式と品の互換性を持たせたのか、或いはグリーン車はデッキや階段等で出入口と客室と仕切られ、普通車と異なり客ドアと客室が直接向かい合う事がないからと割り切ったからなのか、質素な感が拭えない金属地剥き出しとなっています。
そのため客扉だけを見るとグリーン料金を要するグリーン車よりも、乗車券のみで乗車できる普通車の方が高級に感じてしまいますし、グリーン車だけ別形式を組み込んでいる様に錯覚させられるのは滑稽なものです。
とはいえこの新型車両、一応「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い車両」のシリーズに数えられ、比較的簡素な雰囲気が漂っていますので、国府津や熱海などで顔を並べる事があるJR他社の同年代車両などに比べると…という感がありますが、貧相な感が拭えない「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い車両」の代表格とも言える車両に比べると、内装のレベルをはじめ、MAKIKYUが乗車した限りでは高速走行時の騒音や振動(これは各台車にヨーダンパを取り付けた影響があるかもしれません)も改善されている様に感じられたものです。
またフルカラーとなったLED表示も、前面は交互表示ながらようやく行先が表示
(今までの車両では種別や路線名を表示していても、一番肝心な情報は側面だけという有様ですので…)される様になるなど、まだまだ私鉄各線やJR他社などに比べると…という感はあるものの、様々な面で既存車両より改善されている点は評価できるものです。
当面は少数派として活躍する事が見込まれるとは言え、今後の活躍に期待すると共に、この会社の車両は余り手を入れない傾向が強い(先日の記事で取り上げたE217系更新車などはその一例と言えますが…)ですが、この車両で改善された点は従来車にも波及させて欲しいと感じるのはMAKIKYUだけでしょうか?
(少なくとも前面LEDで行先を表示する程度は、既存車両でもすぐに出来そうですが…)