先日錦川鉄道の新型車・NT-3000形気動車に関して取り上げましたが、錦川鉄道ではNT-3000形の導入(現在3両が在籍し、今後更に1両導入予定)によって既存車両6両を代替する事になっていますが、代替対象となっている車両がNT-2000形と呼ばれる車両です。
この車両は錦川鉄道発足当初に5両導入され、その後更に1両が増備されていますが、後に増備された1両はトイレ付きになるなど若干仕様が異なる事もあって、NT-2101と2100番台を名乗っています。
現在はNT-3000形導入による車両代替によって、勢力はやや新しいNT-2101を含む2両にまで減少しており、MAKIKYUが先日錦川鉄道に乗車した際には、この形式の乗車はおろか、稼動している姿すら見れない程でしたので、今や主役の座をNT-3000形に譲り渡し、活躍自体もそろそろ見納めという状況になっています。
塗装も開業当初はクリームと赤に緑色(これに類似した塗装は錦町営バス→岩国市営錦バスで今でも用いられており、近日中に取り上げたいと思っています)を纏っていた様で、車両毎に愛称が付けられているのも特徴ですが、近年は沿線の5つの自治体にちなんだデザイン(NT-2101は沿線地域共通の広域デザインですが、現在の錦川鉄道沿線は市町村合併で全て岩国市域になっています)に改められています。
この新デザインは車両毎に塗装を変え、それぞれ異なる動物のイラストを描くなど、凝ったものになっていますので、なかなか見応えが…という所ですが、退役車が相次ぎ、現在見られるバリエーションが限られているのは惜しい限りです。
それでも新型と共に、まだこの形式が姿を留めている内に訪問でき、1両は車庫の奥に停車していて撮影もままならない状況だったとはいえ、後に増備されたNT-2101「せいりゅう」の姿をじっくりと眺め、記録できたのは良かったと感じており、この車両に興味のある方はなるべく早めに足を運ばれた方が良さそうです。
ちなみにNT-2000形の経年は約20年程ですので、首都圏のJR某通勤線区で活躍し、造りの悪さ故に早くも廃車解体処分になる車両が相次いでいる「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い電車」の元祖と言える車両程ではないとは言え、軽快気動車の寿命の短さを感じさせられるものです。