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高速道路走行中のバスや、航空機などで相次ぐ事故発生の報を聞くと…

2013-07-07 | ニュース記事講評

ここ数日、日本国内では高速道路を走行中の観光バスや、高速路線バスで乗務員が突然気を失い死亡、そして乗客が運転席に入り込んでバスを停車させるというニュースが次々と報じられており、ご存知の方も多いかと思います。

この種の事故の中には、小規模観光専業事業者と高速ツアーバスだけでなく、大手系列事業者(東武系の東北急行バス)も含まれています。

事故発生状況や運行管理体制などに関しては、現在報じられている情報を元に推測する限りで、完全に断定はできませんが、昨年関越自動車道で特別重大事故を怠起し、営業許可取り消しとなった千葉県印西市の悪徳事業者・陸援軍(針生エキスプレス)の如く、何時重大事故が発生しても不思議ではないと言える、杜撰極まりない運行管理体制によって生じた「人災」とは性質が異なると思いますが、亡くなられた乗務員の方の冥福を祈ると共に、負傷された乗客の方々の早期回復を願いたいものです。

また夜間高速バスの事故では、高速ツアーバス、高速路線バス共に交代要員は居ても基本的に「ワンマン運行」となっており、鉄道の様に決まった軌道だけを走り、速度超過や誤通過防止装置などもありませんので、乗務員(人間)のマンパワーに頼る部分が大きい事を改めて実感させられます。

相次ぐ事故の報を聞くと、万一乗務員に不測の事態が生じた時には…と思うと、大型2種免許持ちの熟練運転者や運行を担い、法令に則った運行管理を行い、対人賠償無制限の保険に加入している大手・中堅事業者のバスと言えども…といった所で、日頃安全・迅速に運行していて当り前の印象がある各種公共交通機関も、多数の現業従業員による不断の尽力によって成り立っている事を改めて実感させられます。

高速道路を走行するとなれば、特に高速で運行→事故発生時の被害・影響も多大な事から、一般路線と高速路線バスの双方を運行する事業者では、ある程度一般路線で経験を積んだ熟練者を選抜して乗務する事も多く、一般路線でも安全度は、運転者に初心者や高齢者を含む自家用車の比でない(某大手バスの車内では、事故発生率は自家用車の838分の1という告知を見かけた事もあります)ですが、それでも不幸にもニュースで立て続けに報じられている突然の事案が起きた場合には、運転者(乗務員)が事故を防ぐ事はできません。

そのため乗客が運転席に入り込み、高速道路を走行中のバスを路肩に停車させるといった、本来はあってはならない事も生じており、運行経費などを懸案するとツーマン運行はまず不可能な状況では、万一の状況に備えて運転席近くの座席で…といった事にもなりかねません。
(MAKIKYUも一応大型2種免許持ちの身ですので、停車しているバスを路肩などに移動させる程度であれば、相当旧式のバスや連接車などの特殊車両でもない限りは、何とかなるのですが…)

こうなると昼間時間帯に2~3時間程度乗車する昼行便はともかく、車内就寝が前提の長距離夜間高速などは、バス運転可能な知人同行で乗車し、一方が常に起床している状況でもなければ…となってしまい、ただでさえ座席で夜を越す=体力消耗度が大きい夜間高速バスは尚更…という状況です。
(ちなみに中国などでは長距離夜行便で「寝台バス」も運行していますが、これは現在の日本では禁止されています)

特に昨年の関越自動車道特別重大事故で問題となった「高速ツアーバス」などは、運賃の安さを実現させている要因の一つに、運行管理体制の違いもあり、余程止む無き理由がない限りは、個人的には利用自体が…といった所で、現にMAKIKYUは高速ツアーバスを見かける機会は多いものの、利用した事はありません。

それでも観光バスや高速ツアーバスなどを含む高速道路走行中のバスであれば、まだ不測の事態が生じても、不幸にも乗客として乗車していた場合に、最悪の事態を回避する術は…と言えます。

この他にも今日起床したらアメリカ・サンフランシスコでアシアナ航空・B777型機の着陸事故も報じられており、こちらは複数の乗客死亡、そして多数の重傷者を含む負傷者発生と言う、公共交通機関においては最もあってはならない事が起きています。

ただでさえ飛行機嫌い、尚且つ旅の道程に効率性だけでなく、時には非効率でも道程を楽しむ事に重きを置いているMAKIKYUは、不要不急の旅行で首都圏~九州や北海道程度であれば勿論、沖縄や韓国程度へ足を運ぶ際にも利用を避けており、飛行機を利用しなければ足を運べない土地ともなれば、不要不急の旅行で足を運ぶのは…という程ですが、遠方へ足を運ぶ際には、急用等で止む無く航空便を利用せざるを得ないという方も多いかと思います。

時折空港内や空港周辺で航空機が離陸する姿を見ると、その度に凄まじいエネルギーを費やしており、万一の事があったら…と感じ、何事もなく飛び立っても、何の支えもなく機体が左右に揺れながら、あっという間に遥か彼方へ消えて行く様は、決して気分の良いものではないと感じます。

最近はネット上でも、航空機の離陸時や着陸時、水平飛行中の様子などが動画配信されているのを散見しますが、滑走路を凄まじい勢いで加速して離陸、凄まじい勢いで機体が大地から離れて上昇し、瞬く間にかなりの高度へ至った途端に速度感がなくなり、フワフワと機体や翼が揺れているのも、個人的には決して心地よいものではありません。

水平飛行中も乱気流で機体が揺れ、急降下など予期せぬ動きをするとなれば、滅多な事では不測の事態にはならないと言われても…という所で、そうでなくても眼下に雲が見え有様は、自然界における人間の本来置かれている状況とはかけ離れており、天に召されている様に錯覚される方も居られるかと思います。

そして今回のアシアナ航空事故が発生した着陸時は、離陸時と並び航空事故の大半を占め、「魔の11分」などと呼ばれていますが、上空から見れば猫の額以下としか言いようがない細い滑走路へ無事着陸し、機外へ出る事ができてようやく地獄の一時から「放免」と言った所かと思いますが、それまでは搭乗時から早く、そして場合によっては「安く」移動するためだけに、ずっと不快な状況に耐え続けなければならないのは、個人的には相当な忍耐を要する事と感じます。

ましてや「エコノミークラス症候群」という言葉も登場する程劣悪極まりなく、安く移動する為だけに極めて狭い空間に詰め込まれ、家畜以下の扱いを受けるといっても過言ではない「エコノミークラス」のへ搭乗ともなれば、尚更悲惨なものかと思いますし、高額運賃を要する上級座席なら空間の広さなどは随分「マシ」とは言えども、これも航空機で離陸→水平飛行→着陸という忍耐を要する事は同一です。

航空機の場合は、搭乗中は自然界における人間の本来置かれている状況とはかけ離れ、個人的には不自然で個人的には不快極まりないと感じる状況に耐え続けなければならない事に加え、運航管理体制などは相当厳重にはなっているとは言っても、何らかの不測の事態が生じても高速道路走行中のバスなどとは異なり、自力ではどうする事もできないのも辛い所です。

今回発生したアシアナ航空事故では、1985年8月に日本中を震撼させ、MAKIKYUも1日たりとも忘れる事がない、群馬県上野村で発生した「日航機墜落事故」の様に、異常発生から長い間操縦不能のまま上空を彷徨い続け、何時最悪の瞬間が訪れるかを覚悟しつつ地獄の時を過ごし、そして地表に激突して凄惨な状況になった事などに比べれば、まだマシかもしれませんが、不幸にも亡くなられた乗客の方にはこの場で冥福を申し上げると共に、多数の重傷者を含む負傷された方の早期回復を願いたいものです。

また同じ朝鮮半島の航空事業者では、運航管理体制や使用機種などに大きな問題を抱え、EU飛行禁止勧告の下されている高麗航空などであれば、この様な事故が何時報じられても不思議ではない気もしますが、アシアナ航空・B777型機ともなれば、運航管理体制や使用機種などで、特に大きな問題を抱えている事業者ではないかと思いますので、それでもこの様な事故が生じた事は、驚かれている方も多いかと思います。

今回の事故は日本発着路線ではありませんが、アシアナ航空やB777機ともなれば、日本でも利用機会のある方は多いかと思いますし、安全性や事故率などを懸案してこれらを選んで利用している方にとっては、衝撃も大きいかと思います。

まだ詳細な事故原因などは報じられておらず、個人的にはボーイングで929以外の機種には、不要不急の用件で進んで乗る気にはなれませんが、今後原因究明と共に再発防止策が講じられ、再び同種事案を耳にする事がない事を願うばかりです。



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