夏に青春18きっぷなどを利用して各地へ遠出した事に加え、先月は休みの配列(MAKIKYUは仕事柄休日が一定していません)が余り思わしくなかった事から、珍しく余り遠出をしなかったMAKIKYUですが、9月は幾つか初乗船となる航路にも乗船しており、その一つが南海フェリーです。
南海フェリーは和歌山港(南海電車の和歌山港駅に直結)~徳島港(JR徳島駅までは市営バスで200円)を結ぶ航路で、フェリーですので旅客の乗船だけでなく、車両航走も行っています。
現在就航しているフェリーは「フェリーかつらぎ」「フェリーつるぎ」の2艘で、いずれも総トン数約2600t・全長は100mを超えており、長距離旅客航路などに用いられる船舶よりはやや小さいながらも、所要時間程度の航路で用いられるフェリーにしては大型の部類に入るかと思います。
MAKIKYUが9月に乗船した際には、フェリーかつらぎの方に当たり、お馴染みの「NANKAI」ロゴなどが掲出された船体を見ると、如何にも南海グループのフェリーである事を実感させられ、近年ではオリジナルキャラクターを起用し、船体にもこのキャラクターがデザインされているのも特徴です。
船内に足を踏み入れると、客席は一般客室とグリーン客室(要グリーン料金・利用客のみ船室内立入可)に分かれており、MAKIKYUは一般客室を利用したものでしたが、一般客室は船ならではの雑魚寝カーペット空間と、椅子席の双方が設けられています。
椅子席の方は、入港時などを除くと進行方向が一定と言う事もあってか、座席の回転機能こそ有しないものの、大半の座席はリクライニング機能付きとなっており、設備的には特急列車の普通車座席とほぼ同等レベル、昼間に2時間程度乗船するフェリーとしてはそこそこのグレードと感じたものでした。
椅子席では他にグループ向けの4人がけテーブル付き座席をはじめ、他社旅客航路では余り見かけない「ビジネスコーナー」と称する予備校の自習室を連想させる区画も存在しています。
この区画はデスクが1名ずつ仕切られているだけでなく、コンセント付きという事もあってか結構な人気がある様で、MAKIKYUが乗船した便は比較的空いているように見受けられたものの、この区画だけは全て埋まっている状況でした。
またMAKIKYUが乗船した日は、時折雨が強く降るなど、天候は余り思わしくない状況でしたので、外の眺めも思わしくなく、展望デッキでのんびりと潮風に吹かれて…という気分でなかったのは少々残念でした。
それでも比較的穏やかな海域を航行する事もあってか、船もさほど揺れず、比較的快適な2時間のクルージングと感じたもので、機会があればまた乗船しても…と感じたものでした。