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都羅山駅を発着するDMZ観光バスと安保観光

2014-09-16 | バス[大韓民国]

先日「MAKIKYUのページ」では、大韓民国(韓国)の非武装地帯(DMZ)へ向かう観光列車「DMZ-Train」に関して取り上げましたが、この列車の終点駅になっている都羅山(Dorasan)駅はDMZという特殊区域となっており、一般人が周辺を自由に動き回れる環境ではありません。

また都羅山駅を発着する列車も、現在では2往復のDMZ-Trainのみ(運休日あり)となっており、折り返し時間も結構ある上に、DMZ-Train以外の公共交通機関も存在しないため、DMZ-Trainで都羅山駅に到着した観光客は、都羅山駅を発着する周辺観光のツアーバスに乗車し、安保観光をするか、都羅山駅とその周辺(一部の整備された箇所)を見学するかの2者択一という状況です。

MAKIKYUは初訪韓(=初の海外旅行)の2002年夏にも、都羅山駅を訪問しており、6月のDMZ-Train乗車で2回目の都羅山駅訪問、以前の訪問時も安保観光のツアーバスに乗車したのですが、その時には南侵第3トンネルの見学が出来なかった事もあり、6月の都羅山駅訪問時も安保観光のツアーバスに乗車したものでした。

このツアーバスは、都羅展望台と南侵第3トンネルの2箇所を観光し、2時間程度で始発地の都羅山駅へ戻るコースとなっており、DMZ-Trainの折り返し時間を利用しての観光に丁度良い時間設定となっています。


バス代と南侵第3トンネルの入場料・昇降機運賃込みで11700W、昇降機を利用せずに徒歩見学とすればもう少し割安になり、韓流バスを堪能しながらDMZという特殊区域を見学できるという、日本に居たらまず体験できない観光という事も考えると、値段的にも悪くないものです。
(見学時は貸し出しのネックストラップを着け、バスの座席(指定制)はこのストラップのプレートに記された箇所になります)

 
MAKIKYUが以前安保観光のツアーバスに乗車した際には、繁忙期でバスが複数台出ており、わざわざエアロシティのトップドア車(他は全て観光車)を選んで乗車した記憶がありますが、今回は1台のみで、充当車両は近年日本にも進出している現代(HYUNDAI)の新型観光車・UNIVERSEでした。

MAKIKYUは韓国へ足を運んでも、専ら個人旅行と言う事もあってか、貸切車両へ乗車する機会は少なく、UNIVERSEも広域急行バスや高速バスで何度か乗車した程度ですので、UNIVERSE貸切車への乗車は今回が初めてでした。


車内は韓国では一般的なビニール張りの座席となっている他は、2人がけの座席が並ぶ典型的な観光バスと言った雰囲気でした。


運転席を見渡すと、日本のバスに比べるとサイズが大きく、マイクロバスのシフトレバーを連想させるシフトレバー(一応フィンガーコントロール)が特徴的で、韓国ではこの手のシフトレバーを良く見かけるほか、今日導入される新車でも、車種によってはロッド式(長い棒)も当たり前と言う状況です。


南侵第3トンネルの駐車場には、MAKIKYUが安保観光ツアーで乗車したバスと同一事業者・塗装ながらも、デザインの異なるユニバースが停車している姿も見られ、興味のある方は両者の差異などを見比べてみるのも面白いかと思います。


南侵第3トンネルの駐車場には、DMZという場所柄も影響してか、軍関係の車両なども見受けられ、撮影は余りおススメできません(この手のバスを撮影する際は自己責任でお願い致します)が、中には自家用バスベースの車両も見かけましたので、掲載したいと思います。
(バスの用途故に、ナンバー部分を一部加工しています)

ちなみに南侵第3トンネル見学の際は、北韓(北朝鮮)が侵略(南侵)目的で掘削した素堀のトンネルで、見学前には隣接するDMZ映像館で映像(音声あり)による案内を受けてからの見学となります。
(映像は韓国語での案内ですが、外国人向けにヘッドホン案内も用意されており、その中には日本語もあります)

この南侵第3トンネルや一部で頭をぶつける危険性もある事から、ヘルメット着用が義務付けられており、トンネル内も撮影禁止となっていますので、残念ながら写真でトンネル内の様子を紹介する事はできません。


そのため南侵第3トンネル観光で紹介できるのは、昇降機(モノレール)程度という状況ですが、現在活躍しているのは昨年導入された「平和(Pyonghwa)号」と呼ばれる車両です。


その前に活躍していた車両は、昔KORAILで走っていた列車名を連想させる「統一(Tongil)号」で、こちらも両先頭車のみに短縮された姿の車両が、昇降機乗り場近くで保存されています。


もう一つの見学箇所(順序はこちらが先です)の都羅展望台は、コイン式双眼鏡も設置され、北韓(見えるのは見世物の村という話もあります)が見渡せる展望台で、展望台の展望スペースに描かれた黄色いラインよりも外側は撮影禁止となっています。


場所柄常に軍隊による監視も行われており、余り綺麗な写真は撮影できないのですが、黄色いライン上から北韓方を撮影すると、この様な状況です。


また安保観光バスの発着点にもなっている都羅山駅は、現状こそ安保観光に訪れる観光客がボチボチと言う程度ながらも、南北間を
直通する列車が何時運行する事になっても対応できる様に、イミグレーション(出入境施設)の備えた結構規模の大きな駅となっています。


設備的には現在の京成東成田駅(旧成田空港駅)や、イベント開催日以外の西武球場前駅の方がまだマシと言っても過言ではない程、大規模な設備を持て余している状況で、南北間を直通する列車が定期的に行き交う様になり、大規模な駅施設を活躍できる日が訪れる事を待ち望みたいものです。


(お断り)記事内容はバスを中心にそれ以外の話題も混在していますが、この記事は「バス[大韓民国]」扱いとさせて頂きます。



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