豆豆先生の研究室

ぼくの気ままなnostalgic journeyです。

サマセット・モーム “劇場”

2007年03月10日 | サマセット・モーム
 きょう(3月9日)昼前に、友人から送られた著書の礼状を投函し、ぼくが最近出した本を返礼に郵送するため、郵便局に出かけた。気持ちのよい天気だったので、人通りの少ない道を散歩して、先日広瀬正の“マイナス・ゼロ”がぼくを呼んでいた古本屋に立ち寄った。そして、久しぶりにモームに出会った。
 文庫本の棚を眺めるときは、いつも条件反射のように黄緑色と群青色のツートンカラーに目が行くのだが、きょうもモームの本のほうからこっちの目に飛び込んできた。新潮文庫のモームにしては厚い本だなと思って、手にとると“劇場”だった。新潮文庫の“劇場”をぼくは持っているのだが、平成6年刊の“新潮文庫の復刊”シリーズの1冊のため、装丁が他のモームとは違う。本棚に並べてあるのだが、不調和が気になっていたところだった。
 奥付を見ると、平成18年12月20日22刷改版とある。つい最近ではないか、何で今ころ?と思ったが、なかに帯がはさんであって、「映画化原作 2007年新春、Bunkamuraル・シネマ他、全国順次ロードショー “華麗なる恋の舞台で”」とある。映画化の便乗だったのかと合点が行った。そういわれてみれば、表紙にもなにやら、“ティファニーで朝食を”のヘップバーンのようなドレスの女が描かれている。なかの版組みも改版されてすっきりしている。どうせ同じ1960年の龍口直太郎訳なのに、ずい分読みやすそうな感じである。
 モームの中でそれほど好きな小説ではないけれど、映画がDVDになったら借りてみようかと思う。文庫本のほうは315円だったので買って帰ることにした。

(写真は、きょう見つけたモームの“劇場”と、10数年前に買った同じくモームの“劇場”。ともに新潮文庫版)
 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする