チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

八幡屋礒五郎七味唐辛子 やまつ辻田七味唐辛子 

2015年07月21日 05時57分21秒 | 日々のこと

雨降ったり止んだり,26度、86% 強風注意報

 七味唐辛子が大好きです。いつもお土産で頂戴するのは京都産寧坂の七味家の唐辛子。長くここの七味の味、香りにすっかり馴染んでしまい,ほかの七味のことはとんと忘れていました。東京に住んでいた時は,やげんぼりの七味唐辛子だったわね,と久しぶりに求めた関東の七味唐辛子,あまりに七味といえども味、香りに違いがあるのにびっくりしました。日本3大七味唐辛子は,七味家、やげんぼり,八幡屋と聞き、先日の帰国の時、善光寺の八幡屋礒五郎の七味唐辛子を求めてきました。

 京都の七味は封を切ったとき、山椒の香り豊かな七味です。そして,その辛みも関西の薄味のおうどんやおだしに合うように思います。関東,やげんぼりの七味は,山椒の香りはさほど強くありません。しっかりと唐辛子の味香りが前面に出ています。関東のお醤油の濃いおうどんにはこのメリハリが必要なのね,と納得させる辛みと香りです。山椒の爽やかな香りと唐辛子のストレートに鼻孔に届く香り。どちらも甲乙付け難い。

 さて,善光寺門前にあるという信州八幡屋礒五郎の七味唐辛子。 どんなお味と香りでしょう。封を切ると,山椒の香りは殆どせずに,唐辛子の香りです。唐辛子の香りでもやげんぼりのとはちょっと違います。まろやかです。おだしに振り出した八幡屋の七味の色のきれいなこと。鮮やかなオレンジ,お出汁の暖かさで唐辛子の香りがひと際は強く感じます。お味はというと,私が感じるのは唐辛子の辛さだけです。この辛さ喉を指すような辛さではありません。色、味、香り共に一味唐辛子に近いと感じます。 右手が八幡屋礒五郎の七味唐辛子です。裏を見ると、柚子やら7種類の物が入っているのですが,唐辛子をメインに据えた七味唐辛子といった感じです。

 さあ,3大七味を味わいました。この八幡屋を求めたデパートの棚にはもう一つ,ピンク袋の可愛い七味がありました。 大阪やまつ辻田という店の七味唐辛子です。袋の可愛さと、 裏を返すとこのまま郵送できるようになっているアイディアに曳かれて,こちらも求めました。七味唐辛子は辛みを足すものですが,私はその香りの複雑さが大好きです。可愛い袋にハサミを入れるのはもったいないなあと思いながら,封を切りました。抜けるような山椒の香りです。あーやっぱり関西の七味なんだわ,と感慨深げにおだしに一振り。あれ?赤くありません。どちらかというと黒っぽい。上の小皿の写真の左手です。山椒の香りとゆずの香りが奥深くに感じます。辛みはほどほど。やまつ辻田の七味は黒七味なのかしら?と京都の原了郭の黒七味を引っ張り出してきました。  七味家の七味唐辛子と原了郭の黒七味は,我が家の冷凍庫には常備されています。左は原了郭の黒七味です。もう何が入っているか分からないほどに,細かいのが特徴。ゆっくりと煎じでもしたかのような山椒の香りの陰には,煎じた物の香ばしさが感じられる黒七味です。やまつ辻田の七味は,柚子、胡麻、山椒が程よく香ります。辛みは強くありません。くせが無い、それでいて,骨格のしっかりした七味唐辛子です。

 三大といわれる七味唐辛子を味わう合間に,友人が送ってくれた富岡市の吉田屋の七味唐辛子がありました。あの太っ腹な胡麻青のりがふんだんに入った七味唐辛子、ふりかけのようにご飯に振って食べました。きっと,まだまだ,地方の小さな七味家さんがあるはずです。七味一つとっても,こんなに違う物かと驚きます。

 先日、NHKワールドで京都七味家のご主人が,京都の七味の始まりは,清水さんにお参りに見える方達に辛し湯を振舞ったのが始まりだと知りました。確か、やげんぼりの七味の起こりは風邪薬と聞いた覚えがあります。土地土地に根ざした七味の味、香り、色。 

 原了郭の黒七味のネーミングに付いて考えました。色が黒いから黒七味ですが,七味唐辛子の一つです。私の頭の中で,なぜか黒と赤の識別がなされていただけなのです。まだまだつきない七味探訪、とふと考えれば,私の故郷博多には,柚子七味があったんだ。灯台下暗しです。冷蔵庫にあるのは柚子胡椒のみ,次回に帰国で柚子七味を調達してきましょう。

 

コメント (4)
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