チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

香港 セントラル地下鉄D2出口

2015年07月29日 06時36分59秒 | 香港

曇り、27度、88%

 香港のセントラル,路面には世界中の有名ブランドの店が軒を連ねています。高層ビルがひとつふたつではありません。空を見ようと思えば顎までが上がります。それに,香港の一つの顔である金融,証券の中心地でもあります。 

 セントラルから地下鉄に乗る時は、D2口が我が家から一番近い出入り口です。このD2口、メインのペダーストリートとシアターレーンを結ぶビルとビルの間の路地にあります。高いビルの狭間の路地ですから,昼間でも薄暗い。その路地の長さ200mほどの間に,ふた肩幅の間口の小さな店が20軒並んでいます。 D2口から一歩外に出ると,昼までも明かりを灯した店店が目に飛び込んできます。

 夏になると汗ばんで時計の革ベルトを傷めます。良い時計の革ベルトは色や素材によっては,ベルトを代えるだけで3か月も待たされることがあります。そこで,夏場は普通の電池で動く時計に替えます。見ると電池が切れてます。私が時計の電池を替えてもらうのは,見出し写真の妹記さん。セントラル地下鉄D2出口を出て、向かって右手にあるお店です。おじいさんが修理、おばあさんが引き渡し,仲良く仕事をしています。このふたりがまだおじさんおばさんの頃から,電池はここで替えてもらいます。私が行ったのは朝の10時,丁度お店を開けているところでした。小さな店の中に,時計の修理に必要な物から,様々な機械、ふたりが腰掛ける椅子,常備薬までぎっしり詰まっています。お店を調えるまで、5分以上かかる有様。おじいさんが私の時計を見てくれている間,おばあさんは朝ご飯のパンを買いに行きました。

 この並びには、 印鑑屋さんが2軒。印鑑といっても会社の社判のような物です。 電気の配線の修理もやってくれる電球などを売る店。 4軒ある靴の修理屋さん。 スペアーキーを作ってくれる店が2軒。洋服の穴を塞いでくれる繕い物屋さんが1軒,まだお店が開いていませんでした。

 D2出口の店の並びは,お分かり頂けるように,あれ困った時の救世主ばかりです。簡単な靴の修理、主人の靴の紐,鍵をなくせばちょいともう一つ。この小さな路地のお店には,お世話になっています。いつも見慣れた風景です。お世話になっている事すら忘れるくらい,何かあればここに足が向かいます。

 よく考えると,香港らしいこの路地ですが,香港でもこれだけ店が並んでいる路地はここしかないように思います。初めて,この路地に感謝したいような気持ちに駆られました。

 路地をメインのペーダーストリート側に出ました。 顎をあげて見上げた空。ランドマークのガラスの壁面にも空が映っています。ひょいと視線を下げれば,ルイビトンの字が目に入ります。D2口のこの路地,まるで小さな別世界です。そして思います,やっぱり香港だわって。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする