曇、5度、96%
先日、「紅茶茶碗の底が見える紅茶」を昔飲んだという雑誌のコラムに出会いました。書かれた方は新聞配達の途中でその紅茶を振舞われたのだと書かれていました。そして、その紅茶にお砂糖を入れて召し上がったのだそうです。
私は毎日3杯は紅茶を飲みます。このコラムを読みながら思い出すと、ここ最近、底まで澄み切った紅茶を飲んでいないことに気付きました。細かい紅茶の葉が濾されずに底に溜まっています。そのせいでカップの紅茶を飲み干すことがありませんでした。カップの底まで澄み切った紅茶を入れようと一工夫、なかんかうまく行きません。
毎日飲むのはセイロン紅茶、中でもウバと呼ばれる高地の紅茶です。紅茶茶碗を持ち上げると瞬間フルーティーな香りがします。次に口に含むと渋みもあり、紅茶の色は澄んだ赤、西洋人はこれをオレンジ色とも言うそうです。お砂糖は入れずにいただきます。微かな渋みが口の中をさっぱりとしてくれます。ウバのこの茶っ葉は非常に細かくて、漉してもチップが出来てしまい紅茶の中に濾されずに入ります。
いつもの漉し器に薄紙を引いて漉してみたら、紅茶茶碗の底まですっきりと見える紅茶がはいりました。見た目が美しいばかりか、美味しさも一際と感じます。最後まで紅茶を飲み干します。毎日使う紅茶茶碗はスポードの「ブルーイタリアン」です。ブルーイタリアンのシリーズはフルセットで持っていますが、そのきっかけとなったのは紅茶茶碗の底の絵でした。イタリアの田園風景が書き込まれた「ブルーイタリアン」は紅茶茶碗の底にも塔のある景色が書かれています。この絵を紅茶を通して見たくて求めたのに、いつもこの絵の上に紅茶の小さな葉っぱが漂っていたわけです。
久々に気持ちの良く紅茶茶碗を覗き込みました。この時期、おしいしい紅茶を飲むためにはポットも紅茶茶碗もしっかりと温めて、出来たら葉っぱが開くまではティーコゼーを被せて保温していれてください。一杯の紅茶ですが美味しさがひとランク上になります。
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