曇、7度、97%
梅の綻びがいつになく遅い今年です。花が綻び始めると、庭には冬鳥とは違った鳥たちが集まります。梅の木には「ホオジロ」です。日差しがあると水溜に必ず水を飲みに来る「ムクドリ」もいく組みもつがいがいます。寒さから締め切っていた窓を開ける日もあります。春が来ています。
三月には珍しい色合いのクロスをテーブルにかけました。「赤い実を啄む鳥」が描かれています。庭の野薔薇の少なくなった赤い実を嬉しそうに突くのは「スズメ」と「ホオジロ」です。小さな鳥は私の少しの気配でも飛び立ちます。鳩よりやや小ぶりな「ムクドリ」は私にはお構いなし。地中の生き物が目覚めるのも間近です。
床の間には雛飾り。掛け軸ではなく私が刺した「雛額」をかけました。広い床間に小さく見える「雛飾り」と「雛額」です。今日は庭から「花桃」を手折って飾ります。まだ蕾ばかりの「花桃」ですが昨日の暖かさで弛み始めました。
床の間の前のティーテーブルの本はイギリスの女流陶芸家「ルーシー・リー」の本2冊です。彼女の手から作られる焼き物は直線であってもそこに女性らしさを感じます。この本を出してくると「ルーシー・リー」の好きだったチョコレートケーキを作りたくなります。彼女に因んだレシピを10年前に作りました。チョコレートケーキと共に陽だまりで飽きることなくこの2冊の本をめくります。
今月のモモカレンダー、モモが2歳の頃の写真です。晩年の穏やかな顔が心に残っているのですが、2歳の頃のモモは男らしい顔です。香港の方達に「レンチャイ」つまりハンサムと言われていたモモです。はい、いつものように食卓の上に上っているところです。
見出し写真の「合わせ雛」は私が大学のためにこの家を出る時、母が荷物に入れてくれました。以来、50年。私とずっと一緒です。毎年数日しか出しませんが、箱に貝を合わせて仕舞っているものを大事に取り出します。「立ち雛」「合わせ雛」「額雛」自分のお雛様を68歳になろうとする今も飾れることは幸せです。